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世界の主要株式市場のバリュエーションは、以前は、互いにきわめて密接に連動していた。だが、2009年の金融危機以降、この関係は崩れた。どの指標に注目するかにもよるが、米国の株価は現在、年間収益の約30~40倍となっている。一方、ヨーロッパや日本など他の主要市場は、20~25倍程度で推移している。ポイントを絞るためにおおまかな数字で言うと、米国市場は、他の主要先進国市場の約2倍の価格になっているわけだ。いったい何が起きているのだろう?

米国は例外


米国市場に有利な点はいくつかある。現在の経済におけるテクノロジーの重要性はずば抜けており、グーグル、アマゾン、アップル、マイクロソフトなどの企業の影響力は全世界に及ぶ。そして、これらの企業はみな、偶然にも米国で上場している。さらに、こうしたテック企業は資本利益率が高く、少数の開発者を雇ったり、サーバーを買い足したりするだけで成長を実現でき、実際にそうしてきた。

こうした成長方法はほかと比べて効率がよいため、テック企業がプレミアム価格で取引されることは当然と言えるだろう。こうした企業は、S&P500企業の総価値のおよそ4分の1を占めている。米国は、テック企業の成功の恩恵を受けているのだ。

第二に、投資家たちは、米国経済で採用されている「投資家にとって有利な政策」に、より信頼を置いているのかもしれない。コロナ危機への対応や、連邦準備制度理事会(FRB)と議会が採るルーズな金融政策が、投資家に評価されている可能性も考えられる。

日本の二の舞に?


だが、懸念もある。過去における国別のバリュエーションを振り返ると、1980年代に日本で起こったことが否応なしに目に入る。当時、日本の株式リターンとバリュエーションは天井知らずで上昇していた。日本は、グローバルなビジネスモデルのお手本とみなされ、失敗などありえないと考えられてきた。だが、驚異的なバリュエーションは長くは続かなかった。日本のリターンはここ数十年、他の市場を大きく下回っている。「日本のバブル」は崩壊したのだ。

翻訳=的場知之/ガリレオ

アメリカ経済

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