そして、その衝撃的なデビューから、半世紀が経った今、ランボルギーニはなんと、カウンタックを蘇らせる。8月13日に、カリフォルニア州ペブルビーチで開催されたモントレー・カーウィークのメインイベントである「ザ・クエール・モータースポーツ・ギャザリング」にて、50周年記念「Countach LPI 800-4」の限定車を発表。この富裕層の豪邸が立ち並ぶエリアで、同車をアンヴェールすることは、まるで自動車界のカンヌ映画祭のようなイベントだ。
LPI 800-4は、2019年に登場したランボルギーニ・シアンに採用された4WDのハイブリッドV12パワートレーンを搭載する800psを発揮する超ハイパフォーマンスのマシン。800psと言っても、その数字はネーミングに使われているだけであって、実際には細かく言えば、48Vの電動モーターとスーパーキャパシタを備えた自然吸気V12ハイブリッドエンジンが発生する780psと、電気モーターの34psを足して、814psになるわけだ。
その最高出力では、このLPI 800-4の0-100km/hの加速は2.8秒で、最高速度は355km/hに達している。アウトモビリ・ランボルギーニ社のステファン・ヴィンケルマン社長は下記のようにコメントした。「外観もV12サウンドも、そして何よりもその走りが、常にインスピレーションとスリルをもたらすという、ランボルギーニの不朽の感動的なパワーを本質的に表現するモデルです」と。
さて、新型カウンタックは、初代のデザインから、とても上手にそのエッセンスを引き継いている。では、初代の「エッセンス」とは、どういうものだったのだろう。初代カウンタックは、例えば、フェラーリ・ディーノみたいに、美しい外観をほこるというより、ランボルギーニの社長が言うように、「(カウンタックは)衝撃的であり、印象的であり、パワフルであり、エポックメーキング」だったと思う。まるで、エドヴァルド・ムンクの名画「叫び」と同様のショックとインスピレーションを、世界に与えたと言えよう。
LP-500から始まるカウンタックのスタイリングの変化をイラスト化