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Jeremy Moeller/Getty Images

アップルとサイバーセキュリティのスタートアップ企業「コアリウム(Corellium)」との間の、2年間にわたる法廷闘争が、裁判になるかと思われた矢先に終了した。

2019年8月にアップルは、コアリウムを、iOSのコピー版を作成したことによる著作権侵害とデジタルミレニアム著作権法(DMCA)違反の両方で訴えていた。コアリウムは、セキュリティ研究者向たちが、脆弱性やバグを発見する上で役立つ「仮想化iOSデバイス」を発表していた。

今週初めにアップルとコアリウムは、裁判所に書類を提出し、誰を証人として呼ぶかを示していた。

アップル側は、ソフトウェア担当上級副社長のクレイグ・フェデリギや、セキュリティ担当チーフのイヴァン・クルスティクなどの名を挙げていた。コアリウム側は、元フェイスブックのセキュリティ主任のアレックス・スタモスや、2015年のカリフォルニア州サンバーナーディーノの銃乱射事件の犯人のiPhoneをロック解除したとされるオーストラリア企業、アジマス(Azimuth)の幹部らを呼ぼうとしていた(この事件は、アップルがFBIからのロック解除要請を拒否した歴史的事件として知られている)。

しかし、8月10日の裁判所からの通知で、和解の成立が明らかになった。両者は機密保持契約を交わしており、条件についての詳細は明らかにされていない。アップルは昨年12月に、著作権侵害に関する訴訟の一部を取り下げていたが、その後も、コアリウムがDMCAに違反したことを証明しようとしていた。

この件に関し、アップルとコアリウムはコメント要請に応じていない。

アップルはコアリウム買収を画策


この事件は、世間の注目を集め、セキュリティ関係者はアップルが法律を盾に、外部の人間によるiOSの研究を阻止しようとしていると見なしていた。電子フロンティア財団(EFF)も、アップルの動きに警鐘を鳴らし、彼らがDMCAを拡大解釈し、正当な研究を妨げていると述べていた。

今回の訴訟の過程で、アップルがコアリウムとその関連会社のVirtualの2社を買収しようとしていたことが明らかになっていた。また、アップルは、米国の大手防衛企業のL3コミュニケーションズとサンタンデール銀行に対して、彼らがコアリウムのツールをどのように使用したかを明らかにさせようとしていた。

一方で、コアリウムは、今年初めにARMのチップハッキングの専門家でフォーブスの「30アンダー30」の受賞者であるMaria Markstedterや、元GCHQ(英政府通信本部)のアナリストのMatt Taitを役員として迎え入れ、事業を拡大しようとしている。

アップルは先日、デバイスに保存されているユーザーの写真をスキャンして児童虐待の画像を探す計画を発表し、セキュリティ業界からの批判を浴びている。電子フロンティア財団は、この動きをiPhoneにバックドアを仕掛けるようなものだと指摘したが、アップルは、iCloudにアップロードされる予定の写真のみをスキャンしていると述べている。

編集=上田裕資

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