世界最大級の音楽フェス運営元が「ワクチン義務化」を検討

イリノイ州シカゴのグラントパークで開催の、30回目となるロラパルーザに出演したフリップ・ディネロ(8月1日)(Photo by Josh Brasted/FilmMagic)

世界最大級の音楽フェスティバルの運営元であるライブ・ネイションは、同社が運営するコンサートの主催者やアーティストに対し、新型コロナウイルスのワクチン接種や、検査での陰性証明書の提出を義務付けるオプションを持つことになる。

今回の決定は、ニュースサイトVarietyが入手したアーティスト宛ての書簡で明らかになった。

これにより、秋に予定されているジョナス・ブラザーズやマルーン5などの大規模ツアーや、フィラデルフィアで開催されるMade In America Festやカリフォルニアで開催されるWonderland Festivalなどの大規模フェスティバルの運営に影響が出ることになる。

ライブ・ネーションはフォーブスの取材に対し、スタッフやファンにワクチンの接種証明書や、陰性証明書の提出を求めるかどうかは、アーティストやイベントの主催者に委ねられていると述べた。

証明の確認手続きの詳細は今後、チケットを入手済みの人々に伝えられ、ライブ・ネーションのウェブサイト上にも掲載されるという。先日シカゴで開催された同社のライブイベントの「ロラパルーザ」では、ワクチンの接種証明書、もしくは陰性証明書の提示が義務付けられていた。

ライブ・ネーションは従業員に送付した手紙の中で、イベントやオフィスに入るすべてのスタッフに、10月4日までにワクチン接種を義務付けると述べていた。

ライブ・ネイション・エンターテインメントの社長であるJoe Berchtoldは8月3日、ロラパルーザの参加者の90%以上が予防接種を受けていたと述べ、「ショーに参加するために予防接種を受けることを人々が支持しているという点で、素晴らしいシグナルだったと考えている」と述べていた。

ブロードウェイでも、8月のいくつかのショーでワクチンの接種証明書の提示が義務付けられている。カーネギーホールやメトロポリタンオペラなどのコンサート会場でも、同様な措置が導入されている。

しかし、エリック・クラプトンのような一部のミュージシャンはこれに反対し、ワクチンの接種が義務付けられている会場での演奏を拒否している。

ライブ・ネイションは2021年の下半期に同社のフェスティバルに参加するファンの数を300万人と予測している。

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事