スタンフォード大学、気候問題と持続可能性の専門学部を新設

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新設される学部ではまず、併合される学部・学科が、次の4部門に分類される。地球・惑星科学部門、持続可能工学部門、気候・環境・生物多様性部門、統合環境社会システムの4つだ。これらの部門間では、環境的正義(environmental justice:環境保全と社会的正義の同時追及の必要性を示す概念)や、持続可能な都市開発、気候政策、環境コミュニケーション(多様な利害関係者間で情報共有や対話を図ることで、環境問題の未然防止や解決に結びつけようとすること)など、さまざまな学際的研究テーマが推進されていく。

同大学の新設学部には、「持続可能性アクセラレーター」も含まれる。これは、エネルギー、気候、持続可能性をめぐる課題を解決する、革新的で新しい技術の実現に向けて、大学の専門知識と外部パートナーを結びつける取り組みだ。

プリコート・エネルギー研究所のディレクターで、材料科学工学を専門とする教授イー・クイ(Yi Cui)は、「アクセラレーターは、学術界と外部パートナー間に存在するギャップを橋渡しする」と説明する。「アクセラレーターによって、プリコート・エネルギー研究所のプログラムから生まれたエネルギー技術や政策の影響力が増し、さらなる成果が得られるだろう」

スタンフォード大学は現在、学部名と初代学部長の選考を進めている。学生受け入れは2022年度からの予定だ。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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