コンサルよりコーチング? いま企業による活用が増える理由

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企業がコーチングを導入・活用するには?


では、企業がコーチングを導入、そして活用していくにはどうしたら良いでしょうか?

大枠は個人と変わりません。まずは問題意識を強く持つこと。そしてコーチングとは何か?を理解し、課題に向き合う覚悟があり、変化を受け入れる準備ができているかを自問することです。

最近コーチングを導入した企業から言われて印象的だったのは「コーチングはパンドラの箱」と言われたことです。



その企業は、他社と比較して特段問題が大きいわけでも深いわけでもないのですが、社長は相当な覚悟を持ってコーチングに臨み、自分自身、そして会社全体の「見たくなくて蓋をしている部分」をきちんと見て、企業として正しく在りたいということを望まれています。

触れてはいけないものが入っている箱を開けに行く、コーチングはまさにパンドラの箱を開ける行為なのかもしれません。

企業コーチングの今後の展望と課題


しかし企業での活用はまだ限定的です。これは、コーチングというものが、元々その性質上非常にクローズドなものであり、企業が抱える問題に言及する必要もあるため、そもそもコーチングを導入していることやコーチングの事例を外部発信しづらいということが大きな要因でしょう。

また、コーチングがパーソナルなテーマに限らずチームに対してもその効果を発揮することが、あまり知られていないことも要因のひとつであるように感じています。

しかし、時代の流れにあわせて企業も変わっていく必要があります。そしてその変化は、以前のように国や制度が答えを与えてくれて、それに従っていれば良いというものではなく、みんなで創り出していく必要があるものになってきています。

企業にとって、また、そこで働く私たちにとって、答えが用意されているよりも自分たちの手で創り出す未来の方が、断然ワクワクすると思いませんか? そのベースとして「何が私達にとってベストなのか?」を考える際、コーチングが大きな手助けになるはずです。

文=松村映子

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