79歳のポール・マッカートニーが全米1位の快挙、REMIX作品で

ポール・マッカートニー(Jim Dyson/Getty Images)

79歳のポール・マッカートニーは、ビートルズが初めて全米1位を獲得してから57年以上が経った今も、音楽業界の記録を更新し続けている。7月23日にフィジカル・フォーマット(CD、LP、カセット)で発売された、マッカートニーのリミックス・アルバム「McCartney III Imagined」が、全米チャートのトップに立った。

このアルバムは、アンダーソン・パックやドミニク・ファイクなどのアーティストがマッカートニーの過去の楽曲をリミックスしたもので、今週のビルボードのストリーミングを含まない純粋なアルバム売上のランキングである「トップ・アルバム・セールス・チャート」で1位を獲得した。

「McCartney III Imagined」は、ロック・アルバム・チャートとビニール・アルバム・チャートでも首位を獲得した。さらに、ストリーミングの再生回数を考慮したビルボード200では19位にランクインした。

マッカートニーがすべての楽器を担当したことで知られるオリジナルバージョンの「McCartney III」も、1月のアルバムチャートで首位を獲得していた。

ビルボードによると、「McCartney III Imagined」は7月29日までの週に全米で2万1000枚の売上を記録しており、そのうちレコード盤の売上が1万6100枚だった。リミックス・アルバムが同チャートで1位を獲得したのは、約10年ぶりの快挙だ。

ポール・マッカートニーが、ビートルズの一員として米国の音楽シーンに初めて登場したのは、1964年初頭のことだった。彼らは「I Want to Hold Your Hand」でビルボードのHot100の1位を獲得した。

その後の6年間、ビートルズはチャートを席巻し、マッカートニーとジョン・レノンの完璧に絡み合ったハーモニーは、絶大な支持を獲得した。

二人はその後、ソロ活動で成功を収めるが、レノンは1980年に銃で撃たれてその生涯を閉じた。マッカートニーは、自身が結成したバンド「ウイングス」で成功を収め、1974年には「バンド・オン・ザ・ラン」などのヒット曲でチャートのトップに立ち、1973年から1976年の間に4枚のNo.1アルバムをリリースした。

1981年にウイングスが解散した後、マッカートニーは、スティービー・ワンダーやマイケル・ジャクソンとのコラボをチャートのトップに送り込んだ。

その後の30年間は、1997年に発表したアルバム「Flaming Pie」のヒットを除き、チャートでのパフォーマンスは低迷していたが、ここ数年は、リアーナやカニエ・ウェストとコラボしたシングル「FourFiveSeconds」がHot100で4位を記録するなど、再び注目を集めている。

マッカートニーの2018年のアルバム「Egypt Station」は、ビルボード200の首位を獲得し、1982年以降で初めての全米No.1アルバムとなっていた。



マッカートニーは8月3日、新型コロナウイルスワクチンを接種している写真を、ツイッターに投稿したことでも話題となった。彼は「BE COOL. GET VAX’D」とツイートした。

編集=上田裕資

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