鈴木:私は、良く県内のリゾートテレワークの拠点に視察に行きますが、そこには必ずキーマンがいます。そのキーマンの方が、地元の方、移住者の方、ワーカーをコミュニケーションさせる工夫をされています。多様な人々が交わることにより、いろいろな会話が生まれ、そこから新しいアイデアが生まれイノベーションが誘発されやすくなります。長野県は今その方向に確実に向かっています。
2019年5月にオープンした法人向け貸切リモートワーク施設「信濃町ノマドワークセンター」。画像提供:信濃町ノマドワークセンター。
コロナ禍で心身ともにダメージを受けている方が多いと言われています。都心の3密を避け、大自然の長野県で心身ともにリセットすることは、参加者にとってメリットが大きいです。企業にとっても従業員がリゾートテレワークして気分転換出来れば、ワークパフォーマンスにも繋がるのでメリットは大きいです。地元の方も都心のワーカーと交流することにより、新しいアイデアが生まれたりします。
参加者と企業と地元とすべてにメリットが有ると思います。そのあたり知事のお立場として、リゾートテレワークに一番期待していることは何でしょう。
絶景ワーケーション 姥捨・棚田絶景ワーク 千曲市
阿部:長野県は、江戸時代から甲州街道や中山道といった街道があり交通の要所として人と人の交流が活発に行われていました。また明治時代は、生糸産業を中心とする繊維産業などものづくりが盛んで、当時から世界と繋がっていました。このように長野県は歴史的に、人と人が交わることにより新しい価値を作り出してきた歴史的風土があります。
今まで長野県では、豊かな自然環境やアクティビティーを観光戦略に繋げてきました。これからの時代は、それに加え、新たに人と人が交わることによって新しい価値を創造することが重要になってくると思っております。それを実現する為にも、リゾートテレワークは重要な手段だと思っております。これからも強力に推進してまいります。
鈴木:これから長野県は、移住・二地域居住者の増加が期待されています。新たに長野県に来られる方に一言お願いいたします。
阿部:今、暮らし方や働き方が大きな変革の時期を迎えています。長野県としては、長野県に来られる方々をこれからも精一杯応援させていただきたいと思っています。また、長野県は、常に社会の変化をリードしていきたいと思っています。
そういう意味で今の生き方・今の暮らし方に少し疑問を持たれている方は、ぜひこのリゾートテレワークも含めて長野県に注目をして、お越しいただければありがたいなと思っています。