ライフスタイル

2021.08.07 12:00

長野県知事が語る、15年連続「移住希望」日本一の秘訣


長野県は、日本一平均標高が高い高原リゾート


実は長野県は、ワーケーションの事をリゾートテレワークと呼んでいる唯一の県だ。理由は、全国47都道府県別平均標高が1132mと日本一平均標高が高い県で、以前より「高原リゾート」というコンセプトで、内外からの観光誘客を進めてきた経緯があるからだ。

ちなみに、気象庁のHPによれば8月の平均気温は、菅平19.5℃、軽井沢20.8℃、原村22.0℃、信濃町22.3℃、立科町23.0℃という涼しさだ。

現在長野県では、「信州リゾートテレワーク」という統一ブランドで、小諸市・佐久市・軽井沢町・立科町・岡谷市・諏訪市・富士見町・原村・伊那市・辰野町・飯田市・松本市・塩尻市・安曇野市・木曽町・白馬村・長野市・飯綱町・中野市・飯山市などで、地域の特性を生かしたリゾートテレワークを官民一緒になって積極的に進めている。その旗振り役が阿部守一知事だ。


北アルプスの絶景を一望「HAKUBA MOUNTAIN HARBOR」夏でも涼しい標高1289mの山頂テラスでリゾートテレワーク。画像提供:白馬岩岳マウンテンリゾート。

鈴木幹一(以下、鈴木):長野県は豊かなライフスタイルを実現するにはとてもふさわしい県だと思います。移住専門誌による移住人気日本一を連続15年も維持されていることがそれを裏付けています。特に最近は移住が増えていると聞いておりますが、その背景についてお聞き致します。

阿部守一(以下、阿部):まずは、長野県は国立公園5カ所、国定公園4カ所と県内全域が自然公園と言っても過言ではないと思っていますし、日本百名山29座や日帰り温泉737カ所全国第一位、スキー場数81は全国第二位、星空ランキングではトップ10中4つが長野県であるなど圧倒的な自然環境とアクティビティーがあり、それが魅力だと思っています。

次に、地域医療と教育環境があると思います。佐久総合病院や諏訪中央病院はじめ多く病院で地域医療が大変活発で、その結果、健康長寿県になっているところも評価されていると思います

教育環境は、豊かな自然環境や多様な地域資源を活用した信州型自然保育認定制度「信州やまほいく」の認定を受けた保育所が226(令和2年10月時点)ありますし、大日向小学校(佐久穂町)、軽井沢風越学園(軽井沢町)、インターナショナルスクールUWC ISAK Japan(軽井沢町)など、異年齢での授業を実施する等、特色のある教育を行っている小中学校の保育・教育を求め、首都圏を中心に移住されている方が増えています。最近の移住者は教育に関心が高いので、このあたりも評価されていると思います。
次ページ > 人と人との交わりから生まれる新価値創造

文=鈴木幹一

ForbesBrandVoice

人気記事