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ロンドンを拠点とするフィンテック企業「Rapyd」が8月3日、シリーズEラウンドで3億ドル(約327億円)を調達したことをアナウンスした。同社の評価額は1月の資金調達時の2倍の50億ドルに上昇した。

Rapydの決済プラットホームは、ウーバーやイケアに利用されており、パンデミックを追い風に成長した同社は、ラテンアメリカやアジアでの事業拡大を目指している。

Rapydは今から1カ月前に、アイスランドの決済会社Vailtorを1億ドルで買収したばかりだ。同社の共同設立者でCEOのArik Shtilmanによると、Rapydの売上は昨年10月以降に3倍に伸びたという。200億ドル規模の国際取引を管理する同社は、ラテンアメリカではウーバーにデジタルウォレットを提供している。

さらに、Valitorの買収手続きが完了すれば、Rapydは暗号通貨やオンラインゲームなどの分野にも進出することになる。「決済市場の動きは非常に早く、新たなユースケースが続々と生まれている」と、Shtilmanは語る。

2016年にイスラエル人の創業者3人によって設立されたRapydは、デジタル経済の進化の波に乗って成長した。さらに、パンデミックとフィンテックブームの追い風が、さらなる拡大を後押ししている。

Rapydの米国のライバル企業のストライプ(Stripe)は、3月に6億ドルの資金を調達し、評価額はその1年前の3倍の950億ドルに到達した。欧州のRevolutの評価額も、昨年の55億ドルから330億ドルへと爆発的に上昇した。さらに、スウェーデンの後払い決済のKlarnaの評価額も、今年初めの146億ドルから456億ドルへと飛躍的に上昇した。

Rapydの今回のラウンドは、Target Globalが主導し、Fidelity VenturesやAltimeter Capital、BlackRockらが新規で出資した。ストライプも2019年2月のRapydのシリーズBに参加していた。

Rapydは、今年5月に独自の投資部門を立ち上げ、他の初期段階のフィンテック企業への投資を開始した。

Target GlobalのパートナーのMike Lobanovは、「電子ウォレットは世界的なトレンドだ」と述べ、アジア太平洋地域とラテンアメリカの一部では、伝統的なクレジットカードを使わずに、電子ウォレットを利用する動きが拡大していると指摘した。

「現在は複数の電子ウォレットが乱立しているが、今後は統合が進むだろう。Rapydは長期的に非常に優位なポジションにある」と、Lobanovは述べた。

編集=上田裕資

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