ブランドマン大学、ペン・フォスター、パデュー大学グローバルなどの既存のパートナーは、成人・社会人学習者向けプログラムの実績や、学位取得に力を入れていることなどを基準に選ばれた。
2018年の発足以降、Live Better Uプログラムにはのべ5万2000人以上の従業員が参加し、8000人が卒業した。今夏は、約2万8000人の従業員が同プログラムを通じて教育を受けている。
プログラムの発足当初には、従業員は参加費用として1日1ドルを支払い、50種類のコースから選択していた。ウォルマートは2019年にプログラムを拡充し、IT(情報技術)や健康・ウェルネス関連のコース、高校生向けのオプションを追加した。この年、プログラムには1万2000人の従業員が参加し、1000人が卒業した。
これまでは「勤務開始から90日以降」に同プログラムに参加できるというルールだったが、従業員は今後、勤務開始日からプログラムに参加できる。プログラムには、専門職教育も追加された。
2020年6月には、Live Better Uプログラムを通じた学習者は2万5000人、卒業生は3500人を超えた。2021年には、ビジネス上の需要に対応するため、英語(国語)教育が追加され、IT関連コースも拡充された。
「ウォルマートは、教育ローン問題という負担を一掃するために努力している」と、ストムスキーは述べる。「学位取得の最大の障壁はコストであり、米国の学生ローン債務は1兆7000億ドルにのぼる」
ウォルマートの高等教育プログラム開発のパートナーであるギルド・エデュケーション(Guild Education)のCEO兼共同創業者レイチェル・カールソンは、「ウォルマートは、社員に成長の機会をもたらし、将来の仕事に備えさせている」と語る。
ギルド・エデュケーションは、7500校あるすべての高等教育機関を調査し、成人学習者の修了率がもっとも高い機関を選出したと、カールソンは述べた。