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(C)MURAL MuralのCEO Mariano Suarez-Battan

視覚的コラボレーションツールを提供するソフトウェア企業「Mural」のCEO、Mariano Suarez-Battanは、ナレッジワーカー(知識労働者)を「イマジネーションワーカー」に進化させたいと考えている。

この目標の実現を目指す同社は7月20日、Insight PartnersとTiger Globalが主導したシリーズCラウンドで5000万ドル(約54億6000万円)を調達したことを明らかにした。サンフランシスコに拠点を置くMuralの累計調達額は約2億ドルとなり、評価額は20億ドルに達した。

ソーシャル・コラボレーションソフトウェア市場は、ダイアグラム作成ツールを提供する「Lucid」や、コラボレーションデザインツールを提供する「Figma」が参入するなど、急成長を続けている。2020年には、パンデミックで多くの人がリモートワークをするようになり、市場規模は38億ドルに拡大した。調査会社ガートナーは、オフィスワークとリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークが普及した2021年の市場が、45億ドルに達すると推計している。

業界に流入するVCマネーがますます増える中、Mural のSuarez-Battanは「企業やチームが最適な方法でデジタルコラボツールを使用できるよう支援したり、トレーニングをすることで競合他社との差別化を図っている」と語る。

「当社の顧客が多額の料金を支払ってくれているのは、ホワイトボードや付箋の代わりに、Muralが新しい働き方のためのメソッドを提供し、業務のトラッキングやスケールのための支援を行っているからだ」とSuarez-Battanは話す。

現在、IBMやフェイスブック、インテュイットなどフォーチュン100企業の多くがMuralのサービスを利用している。同社のARR(年間経常収益)は前年比3倍に急拡大した。2011年に設立されたMuralに年間10万ドル以上を支払う顧客は100社を超えている。

Insight Partnersのマネージングディレクター、Nikhil Sachdevによると、同社が出資するソフトウェア企業の中で、MuralのNDR(売上継続率)は最高水準だという。

「Muralの製品は、アップセルやクロスセルが促進されやすい。ある部署が導入すると、他の部署もコラボレーションツールとしてのMuralの利用価値を理解し、企業内で導入が進むのだ」とSachdevは話す。

Insight Partnersは、MURALが「コラボレーティブ・イマジネーション」の記録システムとなり、将来的にビジネスデータを収集することを期待している。

従業員数が600人を超えるMuralでは最近、元マイクロソフトのシニアバイスプレジデントでHPのCOOを務めたBill Veghteが取締役に、クアルトリクスの創業者でエグゼクティブ・チェアマンのRyan Smithがシニアアドバイザーに就任した。

Muralは、今回調達した資金をプラットフォーム開発やソフトウェアの統合に充当し、より開放的でアクセスしやすい環境を整える予定だという。

編集=上田裕資

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