そして今、初期からのビットコイン投資家で、28億ドル規模の暗号資産に特化したファンドを運用する専門家が、大規模なメインストリームの利用が浸透することで、今後の10年のうちにビットコインの価格が1500%上昇すると予測している。
ヘッジファンド運営会社パンテラ・キャピタル創業者のダン・モアヘッドは、Yahoo Financeに対し、「我々は、ここ数年のビットコインの利用人口と価格の推移を調査した」と述べている。
「これらの指標はどちらも、2年ごとに一桁ずつ上昇している。この状態が続けば、スマートフォンを持っている人全員がビットコインを使うようになったとき、ビットコインの価格は70万ドル(約7640万円)に達するだろう。その時期としては、10年以内という予測が妥当だ」と、モアヘッドは指摘した。
ペイパルやスクエアなどのフィンテック企業が、デジタル資産の購入や取引に対応したことで、ビットコインや暗号通貨の普及は昨年から飛躍的に進んでいる。さらに、カード大手のVisaやMastercardなども、ビットコインや暗号通貨への対応の準備を進めている。
「マクロ的なストーリーは非常にポジティブで、多くの機関がこの分野に参入しているため、今後1年間で市場は上昇を再開すると予測する」と、モアヘッドは述べている。
一方でこの分野のトレーダーたちは、ビットコイン価格が短期的にどのような方向に向かうのかを示す指標を注意深く見守っている。「いくつかのオンチェーンの指標は、最近の上昇トレンドの継続を示唆している」と、英国の暗号資産ブローカー、グローバルブロックのMarcus Sotiriouは先日のメモに書き、短期の投機筋が過去数ヶ月間で売りに出た一方で、長期のホルダーが持ち分を増やしていることがデータから見えてきたと述べた。
ビットコインの価格は5月の暴落以降にやや回復したが、4万ドル前後で足踏み状態にある。しかし、8月には状況が一変する可能性があると考える人もいる。
「オプションのデータは、市場が8月中旬までの間、ビットコインの次の上昇局面に備えていることを示唆している」と、暗号通貨デリバティブ取引所Deltaのパンカジ・バラニCEOは先日のメモで指摘した。