米国小児科学会(AAP)は先日、2021~22年度に学校に戻る子どものための指針を発表した。AAPはその中で、ワクチン接種対象となる12歳以上の子どもが全員新型コロナウイルスのワクチンを受けることの重要性を強調した。
残念なことに、12~15歳の子どもの間で新型コロナウイルスのワクチン接種を完了しているのはわずか25%ほどだ。それにもかかわらず、圧倒的大多数の子どもたちが対面での授業に戻ろうとしている。12歳未満の子どもに関しては、ワクチンを受けられるようになる日、あるいは年さえまだ決まっていない。
ワクチン接種率は、10代の若者と成人の間の両方で低い状態だ。その中でAAPは、新型コロナウイルス拡散防止のため複数の層にわたって対策を講じることを推奨した。これは、屋内での授業再開により子どもたちの間で再度まん延する可能性が高い、他の伝染性ウイルス対策にもなる。
AAPは新型コロナウイルス感染症の流行が始まってからずっと対面での授業を強く支持してきた。対面式で安全に授業を行う最初の障壁は、広範なワクチン接種だ。
しかし、ワクチン接種率があまり高くないことを考えると、可能な場合は対人距離を取ること、また屋内では全員マスクを着用することを含む複数の層での対策が非常に重要になるだろう。
AAP学校保健審議会(COSH)会長のソニア・オレアリー博士は先日、AAPニュースで次のように述べた。
「私たちは現在、2021~22年の学年度を始めようとしているが、多くの児童にはまだワクチン接種の資格がなく、より感染力が高い新型コロナウイルスの変異株も出現している。この状況を踏まえ、AAPは全ての児童を学校に戻すため、全児童・教職員が学校の屋内でマスクを着用することを支持する」
ここでの全児童・教職員には、ワクチン接種を完了した人も含まれている。また2歳以上の就学前の園児も同様だ。