「週32時間」が本当にベスト? 導入成功の鍵は試験期間にあり

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2. 従業員や顧客、会社に配慮した最適な予定を組む


短縮した勤務時間でどのように目標を達成するのだろう。作業や締め切りを今までより詳細に追跡したり、より円滑なコミュニケーションを取ったりする必要があるだろうか?

顧客対応の場合、対応範囲と質を維持するにはどうすればよいだろう? 新たな顧客の期待値を設定する必要があるだろうか、それともこの変化を顧客に知らせるべきだろうか? ここでは、過去のデータの見直しが必要だ。顧客対応の分野で最も忙しい日や時間には従業員が出勤し、対応に当たる必要がある。

従業員の個人的なニーズはどうだろう? 大混乱が引き起こされるため、スケジュールを頻繁に変更することはできない。

私が創業した経営コンサルティング企業スマートトライブス・インスティテュートの顧客の大半は今後半年間、週32時間勤務を導入する予定だ。その後半年間の計画は、一斉に見直すことができる。企業の規模によって、最終的には1年単位で計画を立てる方が楽になるだろう。

3. うまく行くか見極めるための試験期間を設ける


試験期間はどれくらい必要だろう? 90日でよいか? それとも90日では短過ぎる、あるいは長過ぎるだろうか?

試験期間にはどのような基準を評価すればよいだろう。私は計画・説明責任・品質・コミュニケーションの評価を勧めている。これに求める項目を追加すればよい。

試験期間を機能させるには、他にどのような基準を加えればよいだろう?

4. 修正を加え、本格的に導入する


試験期間が終わり修正を加えたら、本格的に週の労働時間を短縮して全員のスケジュールを一定期間固定する準備が整う。

世界では現在、週32時間勤務制を試している企業があり、こうした企業では短い労働時間で従業員の生産性がさらに改善していることが分かっている。

コミュニケーションを体系化し、選択肢を非常に明確に。また、成功の基準が満たされなければ調整を加えることを前提とし、新たなアプローチを試験的に導入するようにすることが鍵となるだろう。

翻訳・編集=出田静

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