「週32時間」が本当にベスト? 導入成功の鍵は試験期間にあり

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あなたは、うまくワークライフバランスを取れているだろうか? 近頃は、苦労している人が大半だ。

在宅勤務により境界線が曖昧になり、誰もが頻繁に職を変えることから継続的にスキルの改善に励んでいる。絶え間なく変化を続ける世界では、デジタルなツールを通じて長時間連絡を取れる状態でいることが求められていると感じている人が多い。

その中で、特にミレニアル世代とベビーブーム世代は柔軟性と勤務時間の削減を求めて仕事を辞めている。その結果、一部の雇用主は週32時間勤務を導入しているが、会社やチーム、顧客にきちんと対応しながら勤務時間を短縮するにはどうすればよいのだろう?

ここでは、その4つのステップを紹介する。

1. 選択肢や長短所、適切な役割などを明確にする


1週間の労働時間短縮を導入する一般的な選択肢には次のようなものがある。

・フレックスタイム制、時差出勤

従業員が出勤時間を7時〜9時、終了時間を3時〜5時の間で選べるようにし、重要な会議は全て重複している時間帯に設定する。

・週の労働時間の短縮

従業員は4.5日、計35時間勤務する。

・前倒し勤務

忙しい日の勤務時間を増やす。例えば月曜から水曜日は1日9時間働き、木曜日は5時間働くなど。

メリットとデメリット


私が顧客の間で目にした最も厄介な問題は、勤務時間を短縮する際に報酬を減らすかどうかだ。従業員が勤務時間にかかわらず目標を達成していたらどうだろう? それに対しては報酬が与えられるべきではないだろうか。それとも目標を下げるべきなのだろうか?

ニュージーランドのパーペチュアル・ガーディアン社は、週の労働時間を短縮することで従業員のワークライフバランスが24%ポイント改善したと報告した。また、日本マイクロソフトは週4日勤務制を導入したところ、従業員の売り上げが40%近く増加し、間接費が削減された。

労働時間を増やしても生産性は上がらない。従業員がよりきちんと休息を取り幸せになることで生産性が上がるのだ。

上記の点が明確になったら、試験プロジェクトとしてチームと計画を共有しよう。導入の結果、合理化させたり向上させたりする点があるはずなので、初めての導入から学びを得るまでは何も確定しないこと。
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翻訳・編集=出田静

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