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開会式のリハーサルで、プラカードベアラーは外交に等しい役目だと教わり、敬意を表し丁寧に務めようとの意欲が高まった。衣装合わせでは、この日まで誰も見たことのなかった50着がそれぞれ違うデザインであることに感動した。衣装デザインは若林ケイジ氏。スクリーントーンをイメージした衣装とのことで、私たち一人ひとりも開会式を作り上げるメンバーなのだと実感した。

7月に受け取った最終案内には、リハーサル時の待ち時間が長いので本を持ってくるようにと勧められたが、本を読む暇もないほど今回のご縁でつながったメンバーと会話をし、様々な刺激を受けた。

リハーサルの無い日には、コカ・コーラ社がD&Iプログラムを主催し、プラカードベアラーの役目に対する理解、東京大会に対する理解を深めた。企業目線でもD&Iを推進することは、より多くの人にリーチできる考え方だという。ここでも数日前に出会った仲間と各々の視点から活発に意見を交わし、実りある時間となった。8日間のあいだには、抗原検査やPCR検査も実施し、検温や手指消毒など徹底した健康管理も行われた。


D&Iプログラムの最後には各自が実践していく「My Next Action」を考えた

そして、最終リハーサルの前にいよいよプラカードベアラーとして担当する国や地域などが発表された。衣装は支給品ではなかったので、皆で写真を撮り合い、思い出を残した。


*記念撮影時のみマスクを外しました(以下同様)

2021年7月23日、ネガティブな世論も高まる中ではあったが、合宿に参加したメンバーはポジティブな熱量の中で連携を深め、開会式本番を迎えた。

午後8時に始まった開会式。花火やMISIAさんの国歌独唱、様々なプログラムで高まる熱気を舞台裏で感じながら出番を待った。競技場を囲むフェンスの向こうには、オリンピックの熱気を感じたいと思う人々がたくさん来ていた。一方、遠くにはデモの声も聞こえた。競技場の中にはボランティア、メディア、スタッフがそれぞれの持ち場で選手を迎える準備をしていた。そしていよいよゲーム音楽に乗って、選手たちの入場が始まった。

音楽、衣装に加え、漫画の吹き出しがモチーフのプラカードやあいうえお順(先頭のギリシャと難民選手団、最後のアメリカとフランス、日本以外)など、日本らしい演出が楽しい。各国・地域の選手団が続々と入場してフィールドにいる選手の数が増え、小さな「地球」となった。


Getty Images

入場行進は、選手との距離がしっかりと保たれてのスタンバイとなったため、会話やハイタッチをすることはなかったが、国旗と選手団を間近に見られた国際的なステージは忘れられない。ほんのひととき雨が降ったが、やがて止み、満月を迎えようとする月も見えた。

そしてクライマックス、大坂なおみ選手によって聖火台への点火が行われ、花火が打ち上げられて開会式は終了した。


Getty Images

文=松尾桃子 編集=宇藤智子

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