米大学、学生へのコロナワクチン接種インセンティブを続々導入

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7月下旬、米国の複数の主要大学が、学生に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防接種を受けさせるためのインセンティブプログラムを発表した。この秋から安全に再開されるはずだった対面授業や通常のキャンパスライフは、デルタ株の急速な蔓延により、再び深刻な脅威にさらされている。そんななか、多くの教育機関が、学期開始前にできるだけ多くの学生にワクチン接種を受けさせるため、宝くじ、賞金、報酬、駐車場の無料化、割引、商品券など、さまざまな特典を用意している。

多くの教育機関が、ホワイトハウスと米国教育省の呼びかけに応じ、「COVID-19大学ワクチン・チャレンジ(COVID-19 College Vaccine Challenge)」への参加を決めた。これは、キャンパスのワクチン接種率を高めるため、3つの施策の実行を誓約するものだ。具体的には、「学生・教員・職員の全員参加」、「大学コミュニティの組織化」、「すべての人へのワクチン提供」という施策だ。

各大学のこうした取り組みにおいては、ワクチン接種を済ませた学生に対して、キャンパス内でのインセンティブを与えることが共通要素になっている。最新の例を2つ紹介しよう。

ウィスコンシン大学

ウィスコンシン大学のトミー・トンプソン(Tommy Thompson)学長は7月25日、新型コロナワクチンを接種した同大の学生に、7000ドルの奨学金を獲得できるチャンスを提供するという新たなプログラムを発表した。

「70 for 70」キャンペーンでは、ウィスコンシン大学の各キャンパスにおいて接種率が70%を超えた場合、接種学生は抽選で1人あたり7000ドルが支給される奨学金の獲得資格を得る。支給枠は70人分で、ウィスコンシン大学マディソン校を除き、同大のすべてのキャンパスの学生が抽選の対象となる(マディソン校では、独自の予防接種インセンティブプログラムが計画されていると報道されている)。
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翻訳=的場知之/ガリレオ

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