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『人生100年時代 豊かな生活をおくる次世代ライフスタイル学』


──リーマンショック前と後では、富裕層のライフスタイル、価値観が変わったというご指摘、とても面白いと思います。少人数会員のジムをライフスタイルに取り入れている富裕層の台頭は、今後のウエルネス市場を見るうえでとても重要なポイントだと思います。日本の富裕層のライフスタイルは、世界と比べてだいぶ異なるかと思いますが如何でしょうか?

かなり近づいているかと思います。もちろんすべての方ではないですけれども。近づいた理由のひとつはやはりコロナ禍があるのではないかとみています。自分の健康を維持する重要性に気が付いた方は、ウエルネス情報をあらゆる手段で得て、そしてよいと思ったことを実行されるようになったと思います。

そして特に私が気付いたのは、1995年以降産まれ、リーマンショック後に子供時代を過ごした富裕層の子供たち、すなわちZ世代といわれている10代から25歳くらいまでの層は、ウエルネス、健康、環境問題など自分たちで得た情報を駆使して自分たちのライフスタイルを造っている傾向があるかと思います。

彼らは“Toggler(トグラー)”と呼ばれ、膨大な情報から自分に必要な情報を取り出して収集する能力にすぐれています。日本でもZ世代の中から、ウエルネスや環境情報を集めて自分の言葉で発信する人たちが出てきています。所得格差が広がる中、Z世代がいちはやくウエルネスの重要さに気が付き、生活に取り入れ始めている。世界的にみれば日本はまだ遅れているのかもしれませんが、早々にキャッチアップしている日本のZ世代には大いに期待するところです。

彼らは生まれ育った環境で、両親がウエルネスな生活様式に重きを置き始めた日頃の積み重ねがあります。Japan Wellnessと呼ばれる、世界が注目するような日本の健康文化もよく研究し、とりいれています。逆に世界に発信していくような貴重な世代となるでしょう。

──Z世代の活躍がカギとなるという視点は面白いです。ウエルネス市場はこれからの無限の可能性を秘めていますね。そのあたりを踏まえて、コロナ終息後日本が目指す富裕層の観光誘客戦略と、同時に経済が疲弊している地方の観光誘客戦略はいかがでしょうか?

先日ILTM(インターナショナル・ラグジュアリー・トラベル・マーケット、本部英国)のレポートを読み、そしてILTMフォーラムに参加させていただいたのですが、いち早くインバウンドとして日本に戻ってきてくれるのは、アジア近隣の富裕層もしくはビジネス客になるかと思われます。

文=鈴木幹一

ツーリズムZ世代
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