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『人生100年時代 豊かな生活をおくる次世代ライフスタイル学』


美に関しても、宝石や高価な服をまとうことが大事なのではなく、ほどよく筋肉がついた健康的な身体を保つことに関心が向きました。身体によいものを食べ、運動をし、睡眠時間をしっかりとる。富裕層の投資として、自分の現在のライフスタイルを守るために、健康の管理というのが最も重要で効果的な対象なのだと気が付いたきっかけになったような気がします。


The Okura Tokyo Okura Fitness &Spa内浴室(東京都港区)日ごろ激務をこなす、エクゼクテイブに利用していただきたいとの構想から生まれたフィットネス&スパ。高層階からの眺望の素晴らしさは都心ならでは

とはいっても重責を抱える身。日々ストレスに悩まされるのですが、彼らがいま頻繁にでかける旅行はちょっとした週末や休みを利用したウエルネス・リトリート・リゾートです。有名なところではスイスのローザンヌにある“ラ・プレーリー”やアメリカ・セドナの“キャニオンランチ”、タイ・コサムイの“カマラヤ”などです。カマラヤはウエルネス・リトリート・リゾートとして人気投票でも上位にいつもランクされるのですが、いらしている方の70%はおひとりさまです。アジアで活躍する企業トップや欧米の駐在員、大使たち、そしてヨーロッパからのお客様でいつも予約をするのが大変な状況です。

また休暇の過ごし方としてトレッキングに出かけたり、精神の安寧を得るための旅、例えば禅に触れる、芸術を愛でるなどをしたりと、観光や買い物旅行から新しい形の旅行を楽しむ方が多くなりました。出張でもエクセサイズやウエルネスアメニテイ(ジムやプールだけでなく、スパや実施しているホテルの無料プログラム、例えばヨガとか、ニューヨークのセントラルパークでのジョギング併走など)が充実しているホテルを選ぶ傾向があります。

旅に来てまで体調を崩したり、太ってしまったりすることがないように、自己管理を心がけているのでしょう。日本でも東日本大震災や今回のコロナ禍の影響を受け、自分の健康や健康がもたらす美を重視する富裕層が増えていると感じています。

東京でもプライベートジムとよばれるジムが麻布や白金あたりにできて、そこに通う人たちが緩いウエルネス・コミュニテイを造っており、ただマシーンに向かって黙々と運動をするというスタイルから、パーソナルトレーニングとクラスを掛け合わせた少人数会員のジムをライフスタイルの一部に取り入れている人たちが増えてきたように思います。

文=鈴木幹一

ツーリズムZ世代
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