合併後の同社は、年内に1100万個の花束を届けることを視野に入れ、観葉植物のデリバリーにも進出する。
4月にオランダのオンライン花屋のBloomonを買収したブルーム&ワイルドは、外部から調達した4100万ドルに加え、2700万ドルの借り入れ金で、これらの買収を実施した。創業者でCEOのアロン・ゲルバード(Aron Gelbard)によると、パリ本拠のベルガモットの買収で、ブルーム&ワイルドのフランスでの売上は4倍に伸び、今年の総売上高は2億7700万ドル(約300億円)を超える見通しという。
パンデミックによって実店舗の花屋が閉鎖されたことで、フラワーデリバリー業界は急成長を果たし、ブルーム&ワイルドの売上は2020年に前年の2倍に伸びたという。「ロックダウンで大切な人に会えないことで、人々はハグの代わりに花を送るようになった」と、ゲルバードは話した。
専用のボックスに入った花束が郵便で届くことで知られるブルーム&ワイルドは、2013年にロンドンで設立され、フランスやドイツ、アイルランドに進出した。同社は今年1月のシリーズDラウンドで1億200万ドルを調達していた。
ゲルバードは現状では、米国のフラワーデリバリー業界大手のFTDや1-800-Flowersと戦うつもりはないという。「欧州のこの分野の市場規模は非常に大きく、当社はまず既存の事業モデルの拡大や、より多くのヨーロッパの都市に進出することを優先する」と彼は述べた。
ここ最近、欧州のフラワーデリバリー企業らは相次いで資金調達を実施しており、英国のFreddie’s Flowers社は6000万ドルを、スペインのColvin社は5300万ドルを調達し、母国での事業拡大を目指している。