ストレインは「私たちは、顧客が複数のブランドにまたがる価値観に基づいたプログラム特典を好んでいることを発見した」と述べ、カード所有者は1ドル(約110円)につき5ポイント、ロイヤルティー会員は1ドルにつき1ポイントを獲得すると補足した。
「1ドルにつき1ポイントの仕組みはより分かりやすく、合理化されている。消費者は、ポイント交換の場の選択肢を持ちたいと考えていた。(このプログラムでは)あらゆるブランドや経路でポイント交換ができる」
新プログラムでは、年間購入額に応じて会員ステージが設定されている。最初のステージは「Core」と呼ばれ、年間購入額は500ドル(約5万5000円)未満が対象となり、会費は無料だ。
コアの他には「Enthusiast」と、さらに上の「Icon」のステージがあり、それぞれ独自の特典が提供される。ギャップのクレジットカード会員は、全員が自動的にEnthusiastからの開始となる。
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ポイントの寄付も可能に
同プログラムの重要な特徴は、顧客がブランドと同社の中核となる価値観を反映した5つの基金にポイントを寄付できることだ。
「若い消費者の意見を聞いたところ、ミレニアル世代は価値観に基いたつながりを示した」とストレイン。
寄付が可能な慈善基金は5つある。オールドネイビーのイマジン・ミッション基金は、若者のための新たな仕事の機会の創出やプラスチックゴミの撲滅などに取り組むものだ。また、ギャップが支援するドゥサムシング・ドットオーグ(DoSomething.org)は、若者が世界・地域レベルで前向きな変化を起こすことを促している。
バナナ・リパブリックのBR x 世界自然保護基金(WWF)は野生生物の保護を目指していて、アスレタのパワー・オブ・シー財団(Power of She Fund)は女性の限りない潜在性を発揮させることを目標としている。さらにギャップは、米社会で最も弱い立場にある人の基本的人権の保護を目指すイークオル・ジャスティス・イニシアチブ(Equal Justice Initiative)を支援している。
「これは、顧客をより深く理解し、顧客のエンゲージメントを深める活動の一環だ。当社のポイントプログラムの全体的な構造には、当社がどのようにこれを追求しているかがとてもうまく表れている」