ビジネス

2021.07.30

フェイスブックが仮想空間「メタバース」に推定50億ドル投資

Justin Sullivan/Getty Images

フェイスブックは、現実の世界とオンライン上のエクスペリエンスの境界線がますます曖昧になりつつある中で、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)の技術を活用した仮想空間の「メタバース」の構築に注力しようとしている。同社の最高財務責任者(CFO)のデビッド・ウェナーは、この取り組みに数十億ドルの費用がかかる見通しだと述べている。

ウェナーは7月28日に行われたアナリストとの電話会議で、同社のメタバースプロジェクトについて話した。調査企業エバーコアISIのアナリストであるMark Mahaneyは、その予算規模を50億ドル(約5500億円)程度と見積もっている。

フェイスブックは26日、メタバースの実現に向けたプロジェクトを、同社のVRやAR部門を束ねる「Facebook Reality Labs(FRL)」を統括するアンドリュー・ボスワースに任せると発表した。ボスワースは、ユーザーが自宅の部屋から別の部屋に移動するのと同じぐらい簡単に、仮想空間の中に移動できる世界を目指すと述べていた。

これを実現するために、フェイスブックは同社の求人ポータルで700人以上のAR・VR関連のスタッフを募集している。

マーク・ザッカーバーグは、7月22日のThe Vergeの記事で、メタバースを「モバイルインターネットの後継者」と考えていると述べていた。

メタバースの構築に興味を持つのは、フェイスブックだけではない。人気ゲームの「フォートナイト」で知られるエピックゲームズは、ゲームの世界でメタバース的世界観を打ち出して支持を集めている。

ザッカーバーグは、「メタバースは特定の一社が構築するものではないが、当社はその構築に貢献するために、多くのリソースを割こうと考えている」と述べた。

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事