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旅から読み解く「グローバルビジネスの矛盾と闘争」


もう一つのエコなアイデアは、食品業界とビール醸造業界の廃棄物を活用した、コンポスト可能なパッケージ素材を提案する「Unplastic(アンプラスチック)」というもの。どちらも循環型社会の実現化に貢献しそうなプロダクトだ。


Unplastic

ナイロビ・トラックが設けられたケニアからも3つのアイデアが優勝者として選ばれた。その内の2つがサニタリー関連のプロダクト。「Leafy Life(リーフィー・ライフ)」は、無害な化学物質を使って、使用済みのオムツを建材へと変化させるテクノロジーを提案する。

「Nyungu Afrika(ニュング・アフリカ)」は、パイナップルとトウモロコシの皮を使った、生分解性・ローコストのサニタリー・ナプキンの提案。環境に優しいだけでなく、一般的なナプキンを買う余裕のない層に対しての、オルタナティブなプロダクトを目指す。

インドから選抜されたのは「Carbon Tile(カーボンタイル)」というアイデア。カーボンタイルは、廃タイヤの熱分解により製造される再生カーボンブラックを活用し、デザイン性の高い、建材やインテリアタイルを提案する。このアイデアは、レクサス・デザイン・アワード・インド2021も受賞している。


Carbon Tile

東京トラックに対しては62のエントリーがあり、その中から「Project R(プロジェクト・アール)」が優勝者に選ばれた。「R」は、リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)、リフューズ(Refuse)、リペア(Repair)など、サステナビリティに関するさまざまなキーワード。こうしたコンセプトについて考えるコミュニティと、アップサイクルを実践するための場所を提供するというアイデアだった。

世界各地から集まった、ゴミと資源との境界線をなくし、地球環境に配慮したライフスタイルを可能にするアイデアたち。「ノー・ウェイスト・チャレンジ」の次のステップは、長期的なビジョンの実現を視野にいれたさらなる改善だ。

チームには1万ユーロ(約130万円)の資金が与えられ、社会課題の解決に重きを置く起業家・イノベーターのグローバルネットワーク「インパクト・ハブ(Impact Hub)」のアムステルダム拠点の協力のもと構築された開発プログラムに参加する。今後のプロジェクト展開拡大に期待がかかる。

連載:旅から読み解く「グローバルビジネスの矛盾と闘争」
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文=MAKI NAKATA

サステナブル環境問題
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