英国が新たな変異株の調査を開始 すでに日本など各国で確認

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一方、南米で急速に感染が拡大している「ラムダ株」は、それ以前に確認された変異株よりさらに感染力が強く、免疫系への耐性が強まった可能性があるとされている。

南アフリカで最初に確認された「ベータ株」は、同国以外ではそれほど大きく感染を広げていなかったものの、最近になり、欧州で感染者が急速に増え始めている。

また、「ガンマ株」も感染力がさらに強まった可能性が高いとされている。米国内で感染者を増やしているとみられており、一部の地域では、デルタ株以上に多くの人が感染している可能性があると懸念されている。

ウイルスは、感染を広げる中でさらに変異を起こすものだ。世界で最も早いペースで新規感染者が増加しているにもかかわらず、英政府が感染拡大の抑制を目的に実施していた行動規制をイングランドでほぼ全廃したことを、多くの科学者たちが危惧しているのはそのためだ。

英政府は、「高いワクチン接種率により、感染と重症化、死者発生の連鎖を断ち切ることができた」として、この方針を正当化している。だが、専門家らは、同国のこの新たな方針により、「イングランドはワクチンの効果から逃れることができる別の変異株の培養地になる」と警戒している。

編集=木内涼子

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