イスラエル発「電池不要のIoTセンサー」が220億円を調達

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IoTの未来を担うポテンシャルを秘めたテクノロジー企業「Wiliot」が、ソフトバンクが主導する資金調達ラウンドで2億ドルを調達した。

イスラエルに本拠を置くWiliotは7月27日、ソフトバンクグループのビジョン・ファンド2号が主導するシリーズCラウンドで、2億ドル(約220億円)を調達したとアナウンスした。Wiliotは、周囲の電波からエネルギーを得る、電池不要の「プリンタブルなコンピュータ」を製造している。

切手ほどのサイズの同社のコンピュータは、あらゆる製品のパッケージに印刷することが可能で、アイテムの位置の特定や在庫管理などに利用可能だ。WiliotのシニアVPであるStephen Statlerは以前、筆者の取材に、「当社のバッテリー不要のBluetoothセンサータグは、モノのインターネットの未来を担うポテンシャルを秘めている」と述べていた。

Wiliotの他の出資元としては、アマゾンや医薬品のメルク、海運大手のマースク・グロース、クアルコム、サムスン、ベライゾンなどが挙げられる。2017年創業のWiliotは、イスラエルに本社を置き、カリフォルニア州やドイツ、ウクライナ、オーストラリア、台湾にも拠点を置いている。

「当社のIoTデバイスは、ワクチンの容器から食品のパッケージまで、あらゆる製品に組み込み可能で、サプライチェーンにリアルタイムの透明性をもたらし、在庫レベルを把握することを可能にする。このデバイスを導入した企業は、プライバシーが保護されたプラットフォームを通じ、自社製品が顧客の家庭でどのように使用されているかを把握することも可能になる」とWiliotは述べている。

「Wiliotの使命は、最先端のハードウェアやAIを活用したセンシングと革新的なビジネスモデルを用いて透明性が高く、無駄を省いた世界を実現することだ」とWiliotのCEOのTal Tamirは述べている。

Wiliotは昨年2月の資金調達ラウンドで、7000万ドルを調達していた。今回の取引により、ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーのAmit Lubovskyが、Wiliotの取締役に就任する。

編集=上田裕資

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