ビジネス

2021.07.31 12:00

お茶、代替肉の次は「マッシュルーム」 連続起業家の新たな挑戦


さらに同社は、外食産業からコンビニエンスストア、それに“意外な小売店”まで、幅広い販路を計画している。

「当初から検討していたのがホームセンターだ。ホームセンターでは、商品はレジのすぐそばに陳列されており、毎月再注文してもらっている」と彼は言う。

ゴールドマンとメンデルソンは、食の生物多様性を高めることも重視している。テレビ番組「トップ・シェフ」に出演したこともあるメンデルソンは現在、全農業生産の約57%を占める6種の主要穀物(とうもろこし、小麦、さとうきび、大豆、米、じゃがいも)に頼らずにおいしい製品をつくるという現実的な課題に取り組んでいる。生物多様性の乏しい食料システムは、気候変動や病虫害といった脅威に対して脆弱で、レジリエンスが低いからだ。

セス・ゴールドマン
セス・ゴールドマンとスパイク・メンデルソン(c) Eat the Change

ゴールドマンは次の方向性について、あまり具体的な言及はしなかったものの、新製品は「多様な場と、多様な購入者層」を念頭に置いていると述べた。

ただし、大きなヒントは存在する。「オネストティーでもっとも成功した試みのひとつは、子どもたちへのアピールだった」と、ゴールドマンは言う。マクドナルドで販売された「オネスト・キッズ」は、子どもたちの摂取カロリーを、それまでの商品と比べて1本あたり45kcal削減するものだったが、初年度だけで2億本以上を販売した。ゴールドマンはこの成功から、子どもたちは、甘くないものを選ぶように自分の味覚を調整できることを学んだ。

イート・ザ・チェンジは、まだ創業まもない状態であり、これまでに調達した500万ドルのほとんどはゴールドマン自身の出資によるものだ。

「当然ながら、速やかに成長したいと考えている。急速な成長は不可欠であり、どんな企業にとってもそれが活力になる。だが、もっとも重要なのは、正しい方向に成長することだ」

翻訳=的場知之/ガリレオ

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事