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中国のインターネット業界のビリオネアたちの保有資産は、政府の規制強化を受けて7月26日の株式市場で、過去最大規模の急落を記録した。

フォーブスの集計によると、テンセント会長のポニー・マ―や、美団の創業者のWang Xing、NetEaseのCEOのWilliang Ding、拼多多(ピンドゥオドゥオ)の創業者のコリン・ファンらは、わずか1日で合計136億ドル(約1.5兆円)もの資産を喪失した。

中国の教育やテクノロジー関連の株価が急落する中で、投資家は次にどの企業が政府の監視下に置かれるのかを見極めようとしている。北京のブティック型投資銀行Chanson and Co.の担当者は、「今回の取り締まりは、独占禁止と資本の無秩序な拡大を阻止するという、これまでの政策の延長線上にあるものだ」と指摘した。

その一例にあげられるのが、美団などのフードデリバリー業界への締め付けだ。中国の規制当局は現在、フードデリバリーの配達員を保護するために、雇用主に保険料の支払いを義務付けたり、配達員の賃金の引き上げを求めている。

この新たなガイドラインの発表を受けて、テンセントが出資する美団の株価は、26日の香港市場で14%急落し、翌日も10%下落した。

オンラインマーケットプレイスの拼多多にも出資しているテンセントの株価は、当局から独占的な音楽著作権の放棄を命じられたこともあり、27日の香港市場で5%下落した。

一方、政府は少子化対策の一環として、親の経済的負担を軽減するために、家庭教師などの学習支援サービス業界をやり玉に挙げ始めた。この業界は、パンデミックを受けて急成長したが、最近では誤解を招くような価格設定や虚偽の広告が問題となっている。

NetEase傘下の米国に上場するオンライン教育企業の有道(Youdao)は、過去3日間の取引で時価総額の60%以上を喪失した。また、同業のGaotu Techedu、TAL Education、New Oriental Education & Technologyの米国上場株も、同程度の急落となっている。

当局が週末に発表した一連の規則によると、学習支援サービス企業は今後、非営利団体として登録することを義務付けられ、週末や長期休暇中に授業を提供することを禁止される。また、これらの企業は上場や外部からの資金調達を禁じられる。

ソフトバンクにも逆風


香港のチャイナ・マーチャンツ・セキュリティーズのアナリストは、「これらの企業が上場を維持するためには、政府の規則に違反する事業を切り離す必要が生じる」と述べ、収益の90%が打撃を受ける可能性を指摘した。

このような不確実な環境下で、ソフトバンクやテマセクなどの企業は、ポジションの解消に苦慮している。彼らは、Yuanfudao(猿輔導)やZuoyebang(作业帮)、Yi Qi Zuo Yeなどの教育関連の新興企業に数十億ドルの賭けを行っているが、これらの企業も当局の厳しい監視の対象となっている。

上海のコンサルタント会社Oliver Wymanのアナリストは、投資家の選択肢のひとつとして、ただひたすら待ち、これらの新興企業が別の市場を見つけて事業を移行した時点で撤退することが賢明だと述べている。

公開市場の一部の投資家の間では、このような様子見の姿勢がすでに定着しつつある。野村證券のアナリストであるチェタン・セスと池田雄之輔は、直近のリサーチノートで、「傷つき、揺さぶられた投資家は、他のどの分野が新たな規制対象になるかを見極めようとしている」と述べている。

「規制に関するニュースの流れが弱まるまで(まだその兆しはないが)、ほとんどの外国人投資家は事態を傍観することになる」と、彼らは指摘した。

編集=上田裕資

ソフトバンク

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