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2021.07.28

LVMHの業績、コロナ禍で受けた影響から急回復 今後は買収を加速?

ベルナール・アルノー(Vincent Isore/IP3/Getty Images)


デザイナーで建築家、カニエ・ウエストのクリエイティブ・コンサルタントを務めたことがあるアブローは、2018年にルイ・ヴィトンのメンズのアーティスティック・ディレクターに就任した。

そのアブローについてアルノーは、「並外れた創造性とビジョン」を称賛するとともに、それらが今後、LVMHの「より幅広い高級品カテゴリー」において展開されていく可能性があることを示唆している。これは、今後の事業におけるアルノーの戦術がどのようなものとなるかを表わす明確なヒントだという。

一方、セレダは次のように述べ、オフホワイト株の取得についてより重要なのは、ファッション界の最もエキサイティングかつ影響力のある人物の1人、アブローを手の内に収めること、そしてそのアブローを通じて、LVMHの各部門をひとつにまとめることではないかと指摘している。

「…ヴァージル(アブロー)とその仕事ぶり、彼の名前、そして彼のブランドを手の内に入れることで、LVMHは多くのことを実行できる」

「彼をLVMHの中で成長させるという計画がなければ、この取引はなかっただろう」

セレダはまた、アブローの有名な「3%アプローチ(3%変えれば、それは新しいものになるとの考え方)」にも注目する。

このアプローチが、LVMH傘下のオフホワイトに期待できるもの、特にファッションと高級品、酒類、ホテルといった各事業部門をつなぐことにおいてどのような役割を果たすのかについて、ヒントを与えてくれるのではないかと語っている。

編集=木内涼子

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