カリスマ性も人間的魅力もいっさい不要のマネジメント論
部下やスタッフを持つと、これまでの仕事の延長ではなくなり、「まったく別次元の能力」が必要になるのです。それが、「マネジメント能力」です。
リーダーがフォーカスすべきなのは、「5つのポイント」だけです。それが、「ルール」「位置」「利益」「結果」「成長」です。これだけに絞ってマネジメントをします。カリスマ性も、人間的魅力も不要です。
日々の仕事をこなしていると、人間関係や仕事上のトラブルに見舞われ、「リーダーとしてどう振る舞えばいいか」迷うときが来ます。
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そんなときこそ、この5つに立ち返るのです。そうやって「5つのポイント」だけを見て他のことを考えないようにすることを、本書では、「仮面をかぶる」と表現します。
「素顔」で疲れ果てるか「仮面」で生まれ変わるか
ポイントを押さえた声がけやルール設定、評価をし、メンバーが最終的にちゃんと成長する。優しい言葉をかけて、その場だけ「いい人だ」と思ってもらっても、その言葉は、頭に残りませんし、後から効いてもきません。
「尊敬されたい……」 「『すごい』と思われたい……」
そういった「素顔」を見せないのが「仮面」の力です。
自分らしく素顔のままでいたいと思うかもしれません。しかし、上司や部下、夫、妻、子どもらと接するときには、それぞれ言葉遣いや表情、態度、言動が変わってくるはずです。
というより、変えなくてはいけないものです。
仮面は、あなたを守るものでもあります。人間関係の衝突をなくす盾となり、他人からの攻撃を受け流してくれます。リーダーの仮面をかぶって仕事を進めて、人から嫌われたとしても、それはあなたの人格が否定されたわけではありません。
1つ1つ、リーダーの言動の誤りを正していきましょう。すると、かならず組織はうまくいきはじめます。まだ会社組織の悪いしがらみで頭が固くなっていない「今」だからこそ、本書の方法を学んでいただきたいと思います。