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これまで「ファインワイン」の世界で幅を利かせてきたのは60歳以上の男性だった。ところが、そうした状況がついに変わりつつあることが、ファインワイン専門機関「ARENI-Global」が発表した最新調査で明らかになった。

この流れに大きな影響を与えたのは、テクノロジーや新型コロナウイルス感染症、人との付き合い方の変化だ。これまでファインワインの収集は高尚な趣味だとされてきたが、近ごろは女性や若い消費者が増えている。その大半は、所有する流動資産が100万ドルを超える富裕層で、1本あたり平均で75ドル以上のワインを購入しているという。

ロンドンに拠点を置くARENI-Globalは、仏ボルドー地方のネゴシアン(ブドウを農家から買い入れてワインを醸造する生産者)「メトルザ(Mestrezat)」と提携して、ファインワインに関する包括的な調査を実施し、「The Future of Fine Wine Consumers 2021」と題した報告書を発表した。

ARENI-Globalはさらに、ワイン専門サイト「ワイン・インテリジェンス」と提携し、米国、英国、中国、香港の4地域における消費者に関する定量的調査を実施。また、ワイン取引所「Liv-ex(ライブ・エックス)」が投資向きワイン100銘柄の取引価格を指標化した「Liv-ex Fine Wine 100」と、サザビーズにおけるワインオークション売上との関連も考察した。

この調査で明らかになった重要な点は、ファインワイン市場が、パンデミック期間中に順調に推移したことだ。主な要因は、富裕層が値の張るワインを購入して自宅で楽しむようになったことだ。


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Liv-exによると、ロックダウンの開始当初は売上が若干落ちたが、2020年末には、売却と買付けの総額が8300万ポンド(約126億円)と記録的な数字に達した。これは、2019年比で3300万ポンド(約50億円)増えたかたちだ。

ファインワインとは何か


今回の調査報告書の著者で、ARENI-Globalエグゼクティブディレクターを務めるポーリン・ヴィカード(Pauline Vicard)は、ファインワインについて定義するのは難しいと話す。

「ファインワインというと、ほとんどの人は単に高額なワインを思い浮かべる。しかし、長年研究してきた私たちはようやく次のような定義に落ち着いた。ファインワインとは、複雑で、バランスに優れ、熟成の余地があるが、どの時点で飲んでもきわめてすぐれた味わいがあるものだ」

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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