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米国でも感染の大半を占めるようになった新型コロナウイルスの変異株「デルタ株」に対し、米ファイザー製と英アストラゼネカ製のワクチンはいずれも、発症を予防する効果が十分に高いとする新たな研究結果が発表された。

イングランド公衆衛生庁(PHE)は7月21日、約1万9000人を対象に実施した調査の結果を公表。ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチン、アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発したワクチンはどちらも、英国で最初に確認された変異株の「アルファ株(B.1.1.7)」、インドで確認されたデルタ株(B.1.617.2)の双方に対し、ほぼ同程度の割合で発症を防ぐ効果があるとの見方を示した。

2回の接種を完了した後のワクチンの発症予防効果は、ファイザー製がアルファ株に対して93.7%、デルタ株に対して88%。アストラゼネカ製は、それぞれ74.5%、67%だった。

ただし、いずれのワクチンも、1回しか接種を受けていない場合のデルタ株への有効率は、大幅に低下していたという。発症予防効果はファイザー製が36%、アストラゼネカ製が30%だった。研究チームはこうした結果について、確実に2回の接種を受けることの重要性を示すものだと述べている。

一方、接種回数が1回の米ジョンソン・エンド・ジョンソン製のワクチンについては、ニューヨーク大学の研究チームが7月19日、デルタ株への有効率は33%に低下するとの調査結果(査読前)を公表している。また、米モデルナは6月29日、同社のワクチンに関する小規模な調査の結果、デルタ株にも有効性を維持していることが確認されたと発表している。

米国は感染者が再び急増


米国では最近になって再び、感染者と入院者が急激に増加している。その背景にあるのは、専門家らがより感染力が強まったとして、その危険性を警戒するデルタ株が感染の主流になっていることだ。

米食品医薬品局(FDA)のスコット・ゴットリーブ前長官は、国内のワクチン未接種の人の大半が、デルタ株に感染することになると指摘。この変異株は、「入院が必要になる危険性の点から見て、感染した多くの人たちにとって、生涯のうちに感染するウイルスの中で最も深刻な影響を受けるものの一つになるだろう」と警告している。

米国では新規感染者の急増を受け、ロサンゼルスやラスベガスを含む一部の都市で、屋内でのマスク着用を再び義務化するなどの措置が講じられている。

編集=木内涼子

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