ウーバー・フレイトは、テキサス州フリスコを拠点とするトランスプレイスを、現金とTPG Capitalから入手する7億5000万ドル相当のウーバーの株式で、買収することで合意したと発表した。この買収が規制当局の承認を得られれば、同社は物流市場で最大級のテクノロジープラットホームを構築することになる。
ウーバー・フレイトの主任のLior Ronは声明で、「今回の買収は、業界のトップ企業2社が持つ最高の技術ソリューションと卓越した運営能力を結集し、サプライチェーン全体を変革するプラットフォームを構築するものとなる。そして、最も重要な時期に物流キャパシティを回復させると同時に、コストを削減していく」と述べている。
トラック輸送と物流の市場は、依然として活況を呈している。トラックによる貨物輸送は巨大ビジネスであり、米国トラック協会の推計によると、2019年の総収入は7917億ドルとされていた。
そのため、貨物のマネージメントのソフトウェアを提供する企業や、自動運転トラックを開発する企業など、テクノロジー分野からの参入が相次いでいる。ウーバーは3年前に自動運転トラックの開発から撤退したが、トラックドライバーや運送関係者が、専用アプリ経由で貨物や輸送ルートの予約を行えるサービスのウーバー・フレイトの開発を続けている。
ウーバーは今年5月に、ウーバー・フレイトの2021年第1四半期の売上高が51%増の3億100万ドルに急増したと報告しており、物流は同社にとってデリバリーや配車サービスに次ぐ第3の収入源となっている。