I solve the “people pain points” that keep leaders awake at night.

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イノベーションを核とする企業文化と、計画順守を重視する企業文化。あなたはこのどちらに魅力を感じるだろう? 「目立つ」人が働きやすい企業文化と、周囲に「溶け込む」人が働きやすい企業文化とでは、どちらが自分に合っているか?

最高経営責任者(CEO)の多くは、イノベーションと「目立つ」ことを重視する企業文化の方が好まれると答えるだろう。しかし、筆者が創業した企業リーダーシップIQが2万人以上を対象に実施したアンケート「あなたの組織文化は?」では、特に職種によってはそれが必ずしも事実ではないことが判明した。

企業文化は、以下の4つに大きく分類される。

・社交的な企業文化:リラックスして堅苦しくない雰囲気で、仕事関係と友人関係の境があいまい。
・信頼できる企業文化:プロセスを最重視し、日々の仕事が予測しやすい。
・進取的な企業文化:独創性と知性を重視する能力主義の組織で、競争意識が高い。
・序列重視の企業文化:ヒエラルキー(階層制)や伝統を重視する文化。人々は権力を求めて競い合う。

CEOの多くは、データに基づくことなく、進取的な企業文化が最も好まれるだろうと考える。一方で、人事部門の幹部らは、社交的な企業文化が好まれると答える人が多い。だがもちろん、実際のところは複雑だ。

アンケートで得られたデータによると、営業部門では進取的な企業文化が最も好まれた。マーケティングと人事部門では、社交的な企業文化が最も好ましいとされた。また管理部門では、信頼できる企業文化を最も望まれていた。

ここから分かるのは、自社の従業員が望んでいる企業文化のタイプはあなたの予想外のものかもしれないということだ。これを解決する唯一の方法は、従業員に尋ねてみることだ。

例えば、仕事とプライベートとの境界線があいまいな企業文化(社交的な企業文化)で働く従業員の30%は、仕事を気に入っている。一方で、仕事とプライベートがはっきり分けられている環境で働く人の30%も、仕事が好きだと答えている。つまり、どの企業文化を好むかは、個々の従業員に尋ねてみなければわからないということだ。

企業文化を変えることの難しさは、長年にわたり言われてきた。ただ、特定の事項に関する従業員の好みを把握していれば、調整はそう難しくない。

例えば自社の従業員が、明確で系統だった職務内容を好むことが分かったら、各役職に対する期待を明確化するのに時間と労力を費やす価値はある。逆に、従業員が常に変化する仕事を好むことが分かれば、日々のルーティンワーク以外のタスクを見つけて割り当てることもそう難しくないはずだ。

企業文化は日々の仕事の一時的な局面にすぎないという考えは捨てることが重要だ。企業文化は、仕事の割り振りや、業績の評価の仕方、昇進の基準など、日々発生する無数の選択の結果として成り立っている。企業文化は確かに付帯現象ではあるが、従業員の好みを特定するために的確な質問を投げ掛けられさえすれば、つかみどころのないものとはならないだろう。

編集=遠藤宗生

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