私はホームパーティーの目的とは、コミュニケーションの創出だと思っています。
最高のマグロを使って手巻き寿司パーティーをしても、銀座の老舗の職人さんの握り寿司を「味」という部分で超えるのはとても難しい。しかし「楽しい」という点において凌ぐ可能性は多いにあります。気の乗らないデートや取引先を接待しにいく高級なお寿司屋さんより、家族でわいわいとやる手巻き寿司は美味しいですよね。そこにコミュニケーションという魔法のスパイスがあるからです。
ホームパーティーにおける「美味しいね」や「お洒落だね」というポイントは、お互いの共通項を探し、会話を後押しするプロセスとなります。
ホームパーティーは、この一年半の失われたコミュニケーションを癒す場所になるはずです。いまは家に人を招き、大規模に開催するのは難しい状況ですが、家族との時間を過ごすためのイエナカ需要を取り込んだホームパーティー市場には、大きなビジネスチャンスが広がっているのではないかと考えています。後半では、具体的に注目しているサービスやマーケティング手法についてお伝えします。
【後編:「イエナカ需要」をどう取り込む? ホームパーティー市場トレンド】
高橋ひでつう◎一般社団法人日本ホームパーティー協会会長、元京都精華大学特任准教授(キャリア担当)ホームパーティー研究家、ピクニック研究家として関連商品の開発やマーケティングや「ホームパーティーやピクニックが生み出す楽しいコミュニケーション」を伝える為メディア出演多数。また監修を務めるホームパーティー検定を通して主婦のセカンドキャリアやマイクロ起業の支援を行なっている。東京下町生まれ育ち在住。熱狂的スワローズファン。