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2021.09.18 11:30

テスラの成功確率は10%だった。無謀を成功へ導く5つの秘訣

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ここ数年で最も躍進した企業の一つがTeslaだろう。2021年1月25日の時点で同社の株価は一年前の800%超を達成し、時価総額も8000億ドル超えた。世界の企業全体でもFacebookの時価総額を抜き、現在世界7位の企業*にまで成長している。それに伴い、同社CEOのイーロン・マスクは世界一の富豪となった。
(参考:Companies Market Cap

1年間で急進したテスラの株価


テスラ株の推移

Teslaの時価総額はTOYOTAの約3倍で自動車メーカーとしては世界一位。TOYOTA, VW, ダイムラー、GM, BMW, Volvo, Honda, Hyundai, Ford, Nissanの時価総額を合わせても勝てないレベルに到達している。

世界の自動車メーカーの時価総額
参照:Companies Market Cap Global Ranking


イーロン・マスク自身も「失敗率90%」と予想していた


こんな大成功した企業に見えるテスラも、以前BBCが行ったインタビューに対して、イーロン・マスクは、「設立当初の成功率は多く見積もって10%だった」と語った。今から考えると、リスクの高いスタートアップの中でも、費用も時間も膨大にかかる自動車メーカーを立ち上げるなど、かなり無謀なチャレンジである。

無謀なビジネスを成功させる5つのポイント


そんな超ハイリスクのビジネスをイーロン・マスクはどのように大成功に導いたのだろうか? 彼が語る5つのポイントを紹介する。

1. イノベーティブであること

ハイリスクなビジネスを展開するのであれば、イノベーティブである必要があるだろう。すでに存在しているビジネスモデルをなぞれば、リスクを回避して、それなりに儲かる企業になることができる。

しかし、世界的な規模での大成功は望めない。世の中の課題を見つけ、新しい手法でそれを解決する。それこそがイノベーションの真髄である。テスラの場合は、世界における持続性の高いモビリティの実現だ。

2. 失敗を許容する

イーロン・マスクはテスラが成功する確証はなかった。むしろ90%の確率で失敗するとまで踏んでいた。ではなぜ始めたのか?そこには彼の失敗に対するユニークな姿勢がある。彼は2005年のインタビューで、「NASAには失敗は許されないという愚かなポリシーがある」と答えている。

もちろんこれは、映画 Apollo 13からの引用ジョークであるが、「スタートアップには失敗はつきもの。イーロン・マスク曰く「ここでは失敗も選択肢の一つ。全ての物事が順調だったら、十分なイノベーションをしていないことになる。」とのこと。重要なのは、小さな失敗から学ぶこと。そこから何かしら学ぶことができれば、失敗も成功へのプロセスの一つになる。

3. 正しい目的意識を持つ

お金を重視すること自体は悪いことではないし、多くの起業家はそこ重視して成功する企業を生み出している。しかし、お金儲け以上の大きな目的意識を持っていれば、お金で解決できない問題すらもなんとかなることがある。そして、その目的に合致しているのであれば、たとえ不利な状況であっても、それを実行すべきである。

4. やり抜く覚悟

クリアなビジョンを掲げるだけでは不十分。それを実現するために、全てを捧げる覚悟が必要になる。自身が楽天的か、悲観的かとの質問に対して、イーロン・マスクは一言。「そういうレベルの話ではない。僕は神に誓って、何がなんでも達成させる覚悟がある。」と答えている。

5. 周りに助けてもらう

世の中的には、イーロン・マスクはテスラと同時にSpace Xの宇宙事業などを成功させる大天才と思われている。しかし、彼一人で全てを実現しているわけではない。もちろん、最も重要なファクターの一つであることは間違いないが、彼にできないことを補うために、彼の周りには世界トップレベルの才能が集まっている。

以前テスラで働いていた友人から聞いた話だが、イーロン・マスクのリクエストに対して「それはさすがに実現不可能ですよ。」と答えたエンジニアに対し、「僕のリクエストを実現することが君の仕事なんだ。出来ないと言うなら仕事は無いよ。」と伝え、クビにしたという。

大切なのは、ビジョンを実現するために必要なスキルを持った優秀な人たちに囲まれる事である。

※この記事は、btraxのブログFreshtraxから転載・編集されたものです。
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文=Brandon K.Hill(btrax Founder & CEO)

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