長く苦しむ新型コロナ後遺症、これまでにわかっていること

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新型コロナウイルス感染症は当初、呼吸器疾患と理解されていたが、現在では、全身に影響を及ぼすことがわかっている。「影響を免れる臓器はない……組織に侵入し、脳でも発見されている。初めて感染してからずっと後になっても腸内に残っていることが確認されている」とグルダサニは述べる。

新型コロナウイルスのデルタ株は、ワクチン接種率の高い国においても、未接種の人のあいだで急速に広がっている。子どもの多くはまだ接種を受けておらず、とりわけ感染しやすい状態にある。そして、学校でのマスクや距離の確保などの対策不足から、子どもたちを通じてウイルスが拡散している可能性もある、ともストレインは指摘している。

米疾病予防管理センター(CDC)は7月9日、学校でのマスク着用に関する新たな指針を発表。成人向けの指針と同様に、2回の接種を完了している場合に限って屋内でのマスク着用を不要とした。

3370万人。この数字は、ジョンズ・ホプキンス大学のデータにもとづく、米国でこれまでに新型コロナウイルス感染症に感染した人の数だ。ここからこの感染症による死者数を引き、10%という控えめな推計値を使って後遺症が残る人の数を計算すると、心身を衰弱させるしつこい症状に苦しんでいる人は330万人にのぼる可能性がある。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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