Kevin Dietsch/Getty Images

政治や社会問題と積極的に関わることで知られる米国のアイスクリームメーカー「BEN&JERRY’S(ベン&ジェリーズ)」は、パレスチナ国内のイスラエルの占領地での販売を中止すると発表した。これは、現地でビジネスを行う大手企業がイスラエルの占領に加担していると非難する、長年の抗議の声を聞き入れた結果だ。

バーモント州に本社を置くBEN&JERRY’Sは、ウェブサイトに掲載された声明の中で、「当社のファンや信頼できるパートナーから寄せられた懸念」に耳を傾けた結果、占領地での製品の販売を続けることが「会社の価値観にそぐわない」と判断したと述べている。

BEN&JERRY’Sは、2020年の黒人男性ジョージ・フロイドが警察官に拘束されて死亡した事件や、それに続くブラック・ライブズ・マター(BLM)運動を受けて、「私たちは白人至上主義を解体しなくてはならない」との声明を発表するなど、さまざまな社会問題に関して立場を鮮明にすることで知られている。

同社は過去30年間、イスラエルで工場のライセンスを取得し、ヨルダン川西岸や東エルサレムのイスラエル人居住区でもアイスクリームを製造・販売してきた。

BEN&JERRY’Sは、今年末に期限が切れる現地メーカーとの契約を更新せず、パレスチナ国内のイスラエル占領地での販売を終了することを決定したと述べている。ただし、イスラエル国内での販売は継続するという。

BEN&JERRY’Sは、人種差別撤廃や地球温暖化防止、難民問題、LGBTQ+などの進歩的問題に積極的に取り組んでおり、政治に関与する企業の中でも先頭を走ってきた。しかし、同社のヨルダン川西岸および東エルサレムにおけるイスラエルの入植地との関係は、長年にわたり批判され、活動家たちは同社が偽善者だと非難していた。

大手企業に対し、パレスチナの被占領地からの撤退を求める声は、5月にイスラエルとハマスの間で激しい紛争が発生して以降、さらに高まった。BEN&JERRY’Sは、この件に関して沈黙していたことで批判を浴び、5月中旬以降はSNSへの投稿を控えていた。

昨年2月、国連人権事務所は、パレスチナ自治区と関係のある100以上の企業をリストアップして公開しており、入植地での活動を非難されている企業は数多く存在する。このリストには、エアビーアンドビーのような米国の大手企業も含まれていた。

編集=上田裕資

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