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また、ここ1年間は、コロナウイルスに関するニュースが報道されない日はありません。山中先生のiPS細胞や大村先生のイベルメクチンなど、医療に関するニュースも多くあります。

明らかに医師の役割や仕事と結びつくことに触れる機会が多くなっています。このことは、開業医以外の一般家庭の子どもが医学部を目指す大きなきっかけにもなっています。

子どもが小さな時期から一緒に医療ドラマを見たり、医療ニュースについての話をする機会を、意識してつくってほしいと思います。

また、保護者が医師の場合、子どもと一緒にいる時の夫婦の会話も、意識して医療のことを話すように心掛けていた家庭もありました。「きょう、退院したAさん、奇跡的に回復してくれて、本人とご家族が涙を流しながらとても喜んでくれたよ。医者をやっていてよかった」などの会話が日々の生活で交わされていたと思います。

ここで述べたことは、子どもが小さな頃からでも可能で、いわゆる「刷り込み」と言ってよいかもしれませんが、あまりにも繰り返して頻繁に行うと拒否反応が起こる可能性もあるので、子どもの様子を見ながら行う必要があります。

(3)オープンキャンパスに参加する


これまで私は、事有るごとにオープンキャンパス(以下、OC)への参加をお薦めしてきました。保護者、兄弟などの家族が「医学部を目指そう」と言うより、第三者の方が説得力のある場合もあります。

今はほぼ全ての医学部でOCが実施されていますが、どの大学も、工夫を凝らしたさまざまなプログラムを用意しています。大学の先生だけでなく現役医学部生も加わり、入試のこと、受験勉強のこと、授業のこと、楽しいキャンパスライフのことを熱く語ってくれます。インスタ映えするカフェテリアで食事ができるかもしれません。医学部進学にそれほど興味のない生徒でも、十分に楽しめると思います。OCへの参加は、医学部への興味をかきたてる可能性が高いのです。


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例えば、「高校生の長男と母親が一緒に参加したオープンキャンパスに、次男も連れて行ったら、その後、次男が自発的に医学部を目指すようになった」や「高校の友人に誘われて、付き合いで参加したのがきっかけで、医学部志望に変わった」という例もあります。

医学部入試では、願書提出の際に「志望動機書」の提出が求められます。また、面接試験も実施されます。これらの話題づくりのためにもOCに参加をして、大学の先生や医学生と積極的に関わりを持つことは、医学部合格への強力な武器となります。北海道在住の受験生が福岡の医学部を受験する場合に、面接官から「なぜ、北海道から受験したのか?」と質問されたとします。OCに参加していれば、返答には説得力が出てきます。

ただし、昨年は、コロナウイルス感染症の影響で、ほとんどの大学がOCを取りやめました。その代わりに、それらの大学の多くがインターネットを利用したOCを実施しました。映像動画をたくさん取り入れたり、ZOOMなどを利用したりして、大学の先生方と参加者が直接、話や質問をできる大学もあり、また、アーカイブとして長い期間、いつでも何度でも見ることができる大学もありました。

OCは、毎年7〜8月を中心に実施されますが、2021年度は直接キャンパスに足を運ぶ形式になるのか、昨年同様にインターネット利用になるのかは、今のところは分かりません。どのような形式で実施されるにせよ、興味がある大学の医学部のOCには、保護者が子供を誘って参加しましょう。

文=山本雄三(医系専門予備校メディカルラボ)

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