「引き算の幸せ」を教えてくれる。神の住む島、奄美の魅力

奄美リゾートホテル「THE SCENE」にて (C)THE SCENE

コロナ禍、リゾート地で働きながら休暇を取る「ワーケーション」が注目されたり、3密を避けられるということで、ゴルフやキャンプなどのアウトドアが人気だ。コロナ禍における閉塞感や疲労感から、自然に癒やしを求める理由も背景にはあるだろう。

なぜ、人々は自然を求めるのか。

奄美大島本島、最南端の秘境にあるリゾートホテル「THE SCENE」を訪ねた。



自然の中で、心も体も浄化する


奄美空港から2時間ほど車で南下した鹿児島県大島郡瀬戸内町蘇刈にそのリゾートホテルはある。2017年に指定された奄美群島国立公園内で唯一、天然温泉のあるホテルだ。

建築家の上田 斉、代官山「カノビアーノ」総料理長の植竹隆政、西麻布「すし通」大将の藤永大介らが監修に携わったという「THE SCENE」のコンセプトは「ネイチャークレンズ」。手付かずの豊かな自然の中で過ごすことによって、心も体も浄化できるということなのだろう。

このホテルを運営するのは、ストレッチ専門店Dr.Stretchや、ストレッチピラティス専門店 WECLEを展開するFUBIC(フュービック)。フィットネスサービスを手がける企業がホテルを展開とは、一見奇異に映るかもしれない。だが、「健康」×「IT」×「スポーツ」という3つの柱を掲げるサービスの集大成として、ウェルビーイングという概念があると思えば、腑に落ちる。ホテルには、身体的・精神的に充足感を満たす、天然温泉やリラクゼーションルームも用意され、心・脳・体を理想的な状態に導いてくれるという。


(C)THE SCENE

2015年9月に開業してから6年。全ての部屋から海を一望できる客室は計21室とアットホームな雰囲気が漂う。この奄美というロケーションは、ダイビング好きなフュービック代表取締役社長の黒川将大が、これまで潜った国内外の海の中で最も美しかった場所として選んだそうだ。

そんな黒川が惚れ込んだ地で、ホテルの目の前には1万6千坪のプライベートビーチが広がり、その先には手付かずの美しい島、加計呂麻島が見える。



最近では、女性の一人旅のお客様も多くなっているといい、筆者が訪れたときも、様々なアクティビティに参加しながら、優雅に時を過ごしている女性がいた。


(C)THE SCENE
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取材・文=谷本有香 写真=藤井さおり

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