ブルーオリジン、20日の宇宙飛行に向け「準備万端」宣言

ジェフ・ベゾス(Getty Images)

宇宙飛行会社ブルーオリジンは7月18日、ジェフ・ベゾスと3人の宇宙飛行士を地表から100km以上の上空に打ち上げ、安全に帰還させるための準備が整ったと発表した。20日の打ち上げ当日は、約12分間の飛行が予定されている。

チーフエンジニアのクリス・イェーガーは、打ち上げ前のメディアブリーフィングで、「機体は飛行する準備ができている」と述べ、「エンジニアリング面や技術面での問題はない」と説明した。

7月20日に予定されているこのフライトは、競合のヴァージン・ギャラクティック社が4人の乗組員を乗せた宇宙飛行に成功してから2週間足らずで行われる。

ブルーオリジンとヴァージン・ギャラクティックの初飛行の重要な違いは、ヴァージンが創業者のリチャード・ブランソンと3人の従業員を乗せたのに対し、ブルーオリジンの初飛行には、初の有料顧客のオリバー・デーメンが参加することだ。デーメンのチケットの価格は公表されていないが、ブルーオリジンの担当者は説明会で、すでに多くの観光客向けのフライトが予約されていると述べた。

「ニューシェパードで最初の有料顧客を飛ばすことに、私たちはとてもエキサイトしている」と担当者は述べた。

また、今回のフライトにはベゾスの弟であるマークに加え、50年以上前にNASAの有人宇宙飛行ミッションに参加するための訓練を受けながら、宇宙に行けなかった女性が搭乗することでも注目を集めている。

現在82歳のウォーリー・ファンクは1961年に、女性宇宙飛行士の訓練を行うプログラム「マーキュリー13」に参加したが、この計画は途中で中止されていた。彼女は今回のフライトが成功した場合、これまで宇宙に行ったことがある人の中で最高齢の人物になる。

ブルーオリジンのニューシェパードロケットとそのカプセル「RSSファーストステップ」は、再利用が可能な設計となっている。今回のミッションの前に、ロケットもカプセルも2回の飛行と着陸に成功しており、ニューシェパードはこれまでに15回のテスト飛行を成功させている。
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編集=上田裕資

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