「ある機能をコピーして別のアプリに貼り付けても、ほとんどの場合はうまくいかない。インスタグラムにストーリーを導入するにあたり、いかにしてオリジナルの機能と類似した価値を提供することが可能かということを考えた」と、フェイスブックのセイマンは述べている。
つまり、大事なのはそのまま「複製」することではなく、「似たものをつくる」ことなのだ。インスタグラムの戦略は成功し、2018年までに同社のストーリーの1日の利用者数は4億人近くに増加した。一方でスナップチャットのストーリーの利用者数は、その半分程度で伸びが止まっている。
この模倣は失敗に終わる?
そして今、TikTokにおいてもコピーが成功するかどうかという問題が浮上している。
TikTokは今月初め新興SNSのCameoを模倣し、ユーザーがインフルエンサーに対価を支払い、オリジナル動画の制作を依頼できるマーケットプレイスを立ち上げた。さらに、リンクトインに対抗して、「TikTok Resumes」という企業と求職ユーザーのためのパイロットプログラムを米国で立ち上げた。この機能は、ユーザーがレジュメ(履歴書)代わりの動画を投稿し、求人を行う企業にアピールするものだ。
Cameoの創業者でCEOのスティーブ・ガラニスは、TikTokの試みが失敗に終わると予測している。「当社は設立の当初から、ファンと著名人をつなぐマーケットプレイスを運営してきた」と彼は語り、TikTokが中途半端な姿勢で彼らを模倣しても決して勝てないと述べている。