IBMワトソンらの大会で大賞に AIでマラリア撲滅目指す企業


WHOはまた「アフリカ地域は世界でも特にマラリアの大きな影響を受けている」と指摘した。マラリアに最も影響されやすいのは、5歳未満の子どもたちだ。

マラリアがコミュニティーにまん延する前に発生源で病気を撲滅させることを目指すザップの取り組みなど、こうした活動はマラリアとの闘いに非常に大きな価値を加える可能性がある。さらに、焦点を当てるべき対象を特定するためAIシステムを活用することは比較的新たなコンセプトで、この技術が実現可能であると分かれば価値ある取り組みになるかもしれない。

ザップのコンテストでの勝利は間違いなく権威あるもので、高い評価を受けるに値する。しかし、同じくらい、あるいはより重要なのは、毎年50万人近くの命を奪っている病に世界が関心を向けていることが、今回のコンテストにおけるザップ・マラリア社の勝利により示されたことだ。

マラリアとの闘いの道のりはこの先まだ長い。しかし今回の小さな勝利は、今後状況が改善する可能性があることを示す希望となるかもしれない。

(本稿の内容は情報提供と報道のみを目的としたものであり、医学的助言については訓練を受けた医療専門家に相談すること)

翻訳・編集=出田静

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