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人工知能(AI)を使ってマラリアと闘う企業ザップ・マラリア(Zzapp Malaria)が、史上特に厳しいコンテストで大賞を受賞した。

同コンテストは、人類の大きな課題を解決する動機となるコンテストを企画・運営する非営利団体Xプライズ(XPrize)と、IBMの最重要AI基盤「ワトソン」の間の合同事業だ。ザップは300万ドル(約3億3000万円)の賞金を獲得した。

ザップの目標は、画期的な技術を使い効率的かつ拡張可能な方法でマラリアを撲滅させるという単純明確なものだ。同社が活用する技術は「マラリア撲滅活動の計画・実行を支援するソフトウエア」と説明されている。

ザップはAIを使ってマラリアの流行地を特定し、対策を最適化することで効果を最大化する。同社の地図に基づいたモバイルアプリを使えば、AI戦略をシンプルな指示として現場の作業者に伝えることができ、計画がきちんと実施されるようになる。

同社は次のように説明している。

「マラリアの伝染は、水辺と人間が合流するところで生じる。蚊の幼虫が発達するには水辺が必要で、人間はマラリアを引き起こすマラリア原虫の保菌生体として、また蚊が血を吸う対象として機能する。(…)ザップとの協業を通し、IBMワトソンのAIデータ・サイエンス・エリート・チームは、気象データを基に水が大量に存在する場所を予測する気象分析モジュールを開発した。これによりザップは、対策実施のより良いタイミングを設定し、対策実施に必要なリソースをより正確に決定できるようになる」

マラリアは壊滅的な被害をもたらす病気だ。米疾病対策センター(CDC)によると、マラリアの症状は広範囲にわたる。悪寒、頭痛、筋肉痛、疲労などインフルエンザと似た症状や熱が伴い、吐き気や嘔吐(おうと)、下痢などが生じる可能性もある。

さらにCDCは「迅速な治療を受けなければマラリアの影響は深刻化し、腎不全や発作、精神錯乱、昏睡(こんすい)状態、死をもたらしかねない」と説明している。

世界保健機関(WHO)は、マラリアが与える広範な影響について驚くべきデータを報告している。同機関によると、世界でのマラリアの症例は2019年、約2億2900万件と推定され、マラリアによる同年の死者数は約40万9000人と見積もられている。

翻訳・編集=出田静

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