ビジネス

2021.07.17 07:00

トヨタと提携の自動運転オーロラがSPAC上場へ、評価額1.4兆円


市場の大半を握るパイオニアを目指す


しかし、有価証券報告書によると、オーロラは少なくとも2026年までは、毎年赤字を計上することになりそうだ。現在、同社が米国運輸省に登録しているセミトラックの台数は2台のみだ。

アームソンが元テスラのスターリング・アンダーソンや、元ウーバーのコンピューター科学者のドリュー・バグネルらと2017年に設立したオーロラは、シリコンバレーとピッツバーグに拠点を置いている。

創業当初は乗用車やロボタクシー向けのテクノロジーに注力していたオーロラは、この1年でトラック輸送にシフトし、物流関連のプログラムを優先している。

自動運転テクノロジー分野で、高速道路を用い物流拠点を移動するトラックの自動化は、オンデマンドのロボットタクシーよりも技術的ハードルが低く、短期的な収益性も高いと考えられている。しかし、オーロラはトヨタやウーバーと、乗用車向けのプログラムを進めており、この点についても新たなニュースを提供する予定という。

「当社はまず、トラック輸送を開始するが、そのの後はすぐに配車サービス向けのプロダクトを出荷できるよう、トヨタやウーバーと協力している」と、アームソンは述べた。「私たちのパートナーシップに勝てる企業は存在しない。ウーバーはナンバーワンの配車プラットフォームであり、トヨタは地球上でナンバーワンの乗用車メーカーだ」

Reinvent社のCEOのトンプソンは「オーロラは、この市場で最も有利なポジションにあるプレイヤーだと考えている。この市場では先行者が市場の大半を獲得することになる。ただし、それが実現するまでには、まだ時間がかかる」と、述べた。

編集=上田裕資

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