ディズニー立地のフロリダ州オレンジ郡、マスク着用を「強く推奨」

Photo by Matt Stroshane/Walt Disney World Resort via Getty Images

「ディズニー・ワールド」がある米フロリダ州オレンジ郡は12日、新型コロナウイルス感染症のワクチンを接種しているかどうかにかかわらず、屋内の混雑した場所ではマスクの着用を「強く勧める」との指針を明らかにした。夏の観光シーズンを迎え観光客が流入するなか、同郡では感染者が再び増えている。

オレンジ郡ではマスクの着用義務づけを6月に解除していた。ジェリー・デミングス行政長官によると、同郡の新型コロナ陽性率は6月末の4.28%から12日時点で7.78%に上昇し、米疾病対策センター(CDC)から「市中感染のリスクが高い地域」に指定されている。デミングスは、マスク着用の再義務づけはしないものの、屋内で人が集まっている場合には着用を強く勧めるとした。

フロリダ州保健局のラウル・ピーノによると、オレンジ郡の足元の1日あたり感染者数は400人ペースと、前の1週間から倍に増えている。感染者の急増は主にワクチン未接種の人によるもので、11日に報告された感染者、死者は全員、ワクチンを投与されていなかったという。現在の感染拡大には、感染力の強い変異株「デルタ株」も関連しているとみられる。

オレンジ郡では12日までに住民の59.69%がワクチンを少なくとも1回接種しており、52%はすでに2回接種を受けている。

米国ではコロナ対策の規制が解除され、ワクチンの接種が進むなか、旅行する人が再び増えてきている。米運輸保安庁(TSA)のデータによれば、航空便の旅客数は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)以前の水準に回復しており、モーニング・コンサルトが米国人を対象に5月に実施した調査では、全体の68%が今夏に国内旅行を計画していると回答している。

世界保健機関(WHO)は、ワクチン接種を2回受けたあとも引き続きマスクを着け、対人距離をとるよう促している。一方、CDCは、ワクチンを2回接種済みの米国人はマスクを着用する必要がないという指針について、変更しない考えを示している。

編集=江戸伸禎

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