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Venture Capital

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ヘレン・メイヤー(Helen Mayer)は昨年5月、在宅保育の期間が当初想定していたよりも長引くことに気づいたという。彼女がボストンで立ち上げたエドテック企業「Forward F1rst」は、その2カ月前に事業廃止に追い込まれていた。その頃、彼女の生後16ヶ月の双子の兄弟が通う保育園が閉鎖され、彼女は在宅保育を余儀なくされた。

彼女はその後、就職活動を開始したが、パンデミックの長期化が鮮明になる中で、会社員になることを断念した。

このような状況に追い込まれた女性は、メイヤーだけではない。National Women’s Law Centerによると、学校や保育施設が閉鎖されたため、全米で200万人以上の女性が育児のために離職せざるを得なかったという。メイヤーは、オンラインの育児グループで他の女性が同じような境遇について投稿するのを見て、育児のトレンドや方法について調査を始めた。そして、昨年7月に改善策に関するアンケートをそれらのグループに投稿したところ、1週間も経たないうちに2000件を超える回答が集まったという。

その結果を踏まえ、彼女は在宅保育をしている母親たちが他人の子供の世話を無料で請け負うサービスの仲介を始めた。メイヤーは、その後、在宅保育に従事するママたちが楽しんで仕事をしていることを知り、彼女たちが報酬を得られる仕組みを構築しようと思い立った。

メイヤーは昨秋、「Otter」を立ち上げ、これまでに7000世帯に保育サービスを提供し、親たちに総額2000万ドルの報酬を提供したという。

Otterは最近、セコイア・キャピタルが主導したシリーズAラウンドで2300万ドル(約25億円)を調達した。このラウンドには、他にアンドリーセン・ホロウィッツやAbstract Ventures、Thrive Capitalが参加した。アンドリーセン・ホロウィッツは、Otterが480万ドルを調達したシードラウンドを主導していた。

メイヤーによると、今回調達した資金はTrust and Safety(信頼と安全)チームの拡充に充当し、事業拡大に備えて社内基盤を固めるという。「我々のゴールは、Otterが安全で信頼できる保育を提供する企業であることを世間に認知してもらうことだ。我々が実践していることを親たちに理解してもらい、安心してサービスを利用してもらえるようにしたい」とメイヤーは話す。

編集=上田裕資

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