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「尊敬されたい」「『すごい』と思われたい」

そんな「素顔」を見せないのが「仮面」の力であり、仮面さえあれば、リーダー気質な人でなくてもマネジメントはできる──という、現代のマネジメントとは一線を画す提言が話題となり、実に20万部超の大ヒットを記録している『リーダーの仮面』(安藤広大著、ダイヤモンド社刊)。

その元となっているのは『識学(しきがく)』という意思構造学の理論。識学は、組織内の誤解や錯覚がどのように発生し、どのように解決できるか、その方法を明らかにした学問だ。この学問では、リーダーがメンバーと仲良くなることを否定し、距離を置くことを推奨している。

同書の著者、安藤氏は、設立した会社「識学」を創業後わずか3年11カ月でマザーズ上場に導き、これまでに約2000社に同社サービスを導入してきた。

「リーダーは孤独であれ」。そのメッセージに込められた本質を、安藤氏本人がダイヤモンド・オンラインの取材で詳細に語っている(取材・構成/イイダテツヤ、撮影/疋田千里)。

リーダーとしてフォーカスすべきポイントを押さえ、部下を成長させ、結果を出すためにはどうすれば良いのか。以下、ダイヤモンド・オンラインから転載してお届けする。


部下も上司も「友だち」ではない


──『リーダーの仮面』で述べられているマネジメントは非常にシンプルで、説得力があり、個人としても、組織としてもとても効果的だと感じます。その一方で「このやり方を実践するのはむずかしいだろうな」と感じる人や組織があるのも想像がつきます。識学のマネジメント法を実践するにあたり「こういう人はなかなかうまくいかない」というパターンはありますか?

経営者のなかにもたまにいるんですが、従業員と「仲良くなりたい」「人間同士につきあいをしたい」と思っている人は、むずかしいですね。

要は、友だちグループのリーダーみたいな形でマネジメントをしている、あるいは、していきたいと思っている人です。

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『リーダーの仮面』著者、安藤広大氏

──たしかに、安藤さんは『リーダーの仮面』のなかで「部下とは迷わず距離をとれ」「孤独を感じるのがリーダーの条件」という話をされていますね。

そうなんです。そもそも会社は目標を達成するために集まっている機能なので、いわゆる仲間とか、友だち関係とは違います。

ただ、なかには「そこが一番好き」というか、部下と仲良くするのが好きだったり、一緒に飲みに行くのが楽しい、という人はいます。

──そういうタイプの人に、安藤さんは何と伝えますか?

たとえば、社長が「従業員と仲良くなりたい」と思っていることで起こるエラーがあります。みんなの顔色をうかがってなかなか思い切った意思決定ができないような例です。そのエラーを事実として伝えますね。

社長でも、部長でも同じですが、「仲良くなりたい」「嫌われたくない」という思いが、業績を高めるための行為の邪魔になっていることはよくあります。

そのエラーをきちんと調べて、「こういう問題が起こっています」と事実を伝えます。

もちろん、会社によっては「どうしても、社員と飲みに行きたい」という社長もいます。

しかし、仲良くすることには、メリットと同時にリスクも生まれます。その事実は知っておかないといけないでしょうね。

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