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2021.07.13

日立アステモが実用化目指す、LiDARを超えるセンシング技術

(c) Light


LiDARよりも安価で高性能


Lightは、独自のカスタムプロセッサを搭載しており、機械学習やトレーニングデータを必要とせず、画像を比較し、各ポイントまでの距離を計算する。カスタムチップを搭載した3台のカメラシステムのコストは、LiDARと比べればわずかなもので、市場に出回っている最高レベルのLiDARを上回る高密度なポイントマップを提供できるという。

日立アステモは、今年初めに日立オートモティブとホンダの主要サプライヤー3社が合併して設立された会社だ。日立アステモは、今年の夏からLight Clarityシステムのプロトタイプを複数のテスト車両に搭載する予定で、すべてが順調に進めば、Light社と共に、自動車用グレードのチップを含む生産準備版を開発する予定だ。

日立アステモはまた、2024年から25年頃の生産開始を目標に、自動車メーカーへのシステム販売を目指している。

ADSにおいては、何かが故障してもシステムが機能し続けるフェイルオペレーショナルな能力が求められるが、Light Clarityシステムはアクティブセンサーと共にそれを補完することが期待されている。一方で、より主流のADASにおいては、このビジョンベースの深度測定のアプローチにより、パフォーマンスと衝突回避能力が大幅に向上する可能性がある。

編集=上田裕資

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