企業文化を育むためにリーダーができる3つのこと

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企業文化は、はっきりと見て取れる物事というよりは、感情面と関係している。大事なのは、実際の仕事の中身というより、同僚と机を並べて働いているときの雰囲気や、仕事に対する姿勢だ。仕事をめぐるそうした無形の要素こそ、達成するのが何よりも難しい場合がある。

企業文化は、さまざまな原因で簡単に崩壊し得るものだ。例えば、優先事項が明確でなかったり、適切な人材が採用できていなかったり、無意識のうちの発言だったり、といったことが原因になる。しかし、企業文化は成功のカギを握っている。人が働きたいと思えるような環境をつくらなければ、優れた人材は集まらないだろう。人材を引きつけ、維持し、プロフェッショナルを育成できるような文化を、努めてつくっていくようにしなくてはならない。

以下では、リーダーとしての立場から、優れた職場文化を醸成していくためのポイントを3つ紹介しよう。

1.企業文化は、口先だけでなく態度で示す


素晴らしい企業文化を育むためには、その土台となる主義や原則が明確にされ、明文化されていなくてはならない。そうした文章は、1つの文でもいいし、2つか3つの文でもいいし、短めの段落でもいい。育成したい文化を文字にすることは、その内容を従業員に理解してもらう上で非常に重要だ。

とはいえ、明文化した内容を、セリフのようにただ繰り返さないよう気をつけてほしい。お気づきかもしれないが、マネージャーが同じことを何度も繰り返して口にしていることがある。文化は、台本に書かれたセリフでもなければ、キャッチフレーズでもない。「これがうちの企業文化だ」と、ただ口にするのは慎むべきだ。

文化は実践されなくてはならない。文化を唱えるだけで、文化を育成するあなたの責任が取り除かれるわけではない。

2.企業文化を体得する


あなたが働いている企業の文化が明文化されたものを読み、それについてじっくり考えてみよう。そこに書かれた価値観は、あなたにとってどんな意味を持つだろうか。その価値観を行動で示すにはどうすればいいだろうか。

価値観の示し方は、あなたと他の人たちでは異なるかもしれない。企業文化を自分自身のやり方で解釈し、嘘のないあり方で部下を導こう。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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